(298) モンゴル日記(24)

モンゴル日記

モンゴル日記

【災難に負けなかった植物】

 写真は今回、新潟空港からインチョン経由でモンゴルに輸出した植物である。場所はソヨーチ社の大温室の中。上がシャクナゲ、下がミヤマシキミである。この他にアジサイもあった。モンゴルに到着するや否や、まずこれらの状態が気になり、真っ先にここを訪ねた。

 今回、3種類を合わせると、その数は千本近くに達した。鉢植え植物が、これほど大量に日本からモンゴルに入ったのは初めてらしい。そうした事情もあったのだろう、いろいろ想定外のトラブルも発生した。けれど、そうした災難に会ってもなお、植物がこんなに元気な姿を保っていたことに驚いた。覚悟もしていたのだが、大半は枯死もせず半枯れにもなっていなかった。「助かった!」

 経過は次のようなものだった。まず4月10日午後、植物が大量だったので、植物防疫所にお願いをし、当社農場において出張検疫をしてもらった。それは何事もなく、無事に済んだ。その後に、急いで本荷造り。そして、それら54箱の航空貨物を新潟空港に持ち込んだ。そこで通関、翌日のKAL機への積み込みに備えた。

 翌日、荷は予定どおり載せられ、インチョンまでは運ばれた。しかし、ここからが悪夢だった。一言でいうと、手続きや関係書類が原因で、結果としてインチョン空港で5日も止め置かれたままとなってしまったのだ。さあ、大変!最悪の場合、全数枯れ!まで覚悟した。

 けれど、大部分の植物が良好な状態でモンゴルに届き、そこで適切な養生を受けた。

インチョンでもウランバートルでも 日々好日、日々感謝。 (K.M)