(334) モンゴル日記(60)

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【D社長 ①】

 写真上は、合弁会社のパートナー=ソヨーチ社のD社長である。彼はとにかく仕事が速い!写真下は、温室に関して打ち合わせをしていた際に、彼が目の前でササッと手書きした平面図である。

 彼には2009年、ソヨーチ・ガーデンセンターで出会った。筆者が初めてモンゴルを訪れた時のことである。正確に言うなら、親友Bさんが偶然 会わしてくれたのだ。

 その滞在時、ウランバートルの花屋や園芸店を探しまわった。結局、7,8軒は訪ねたろうか。そして Bさんに連れられて、そのうち鉢物も置いてある園芸店を選び、飛び込み営業をかけた。新潟産の花の宣伝パンフレットを携えて。興味を示す店もあったが、概して反応はかんばしくなかった。

 ところが 帰国日が近づいたとき、Bさんが興味深い話をした。モンゴルで初めてガーデンセンターができて、営業をしている、という情報だった。「シャチョー、行ってみたいですか?」「もちろん、明日でも!」

 それで翌日、訪ねた。面積1,000㎡以上、鉢物から園芸資材まで置いていた。ビックリした。ちゃんとした本格的な店舗なのだ!それに“婦人デー”の前日のせいだろう、お客は多かった。そんな店内を筆者が夢中で見学していると、Bさんが「社長が会ってくれる!」と、二階の事務所から降りてきた。そして、彼と初めて会ったのだ。

人との不思議な出会いは万国共通。日々好日、日々感謝。 (K.M)

(333) モンゴル日記(59)

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【売り場の設置へ】

 ソヨーチ社と当社との合弁会社「フジ・ガーデン」が動きはじめた。出資比率も最終的に決定し、こちらが60%、先方が40%ということになった。

 さて、独自の温室を建設することはこの前 書いた。それは11月末までに完成する予定である。次に、売り場のことだ。それについてはD社長から提案があった。フジ・ガーデンで栽培した商品を、ソヨーチ社のガーデンセンターで販売したらどうか、というのだ。もちろん良い話なので、同意した。さらに話を詰め、その売り場についてはガーデンセンターの一角に36㎡のスペースを用意してもらうことになった。写真の上・下が、その候補の場所である。

 いずれも出入り口に近い、良い場所なのだ。とくに写真下のスペースは昨年と今年、3月8日の婦人デーの時に展示即売会を開いた場所である。これまで度々 記してきたように、その日は花が一年のうちで最も売れる日で、稼がせてもらった。まァ、この売り場についても近いうちに決まるだろう。

 温室,売り場・・・とメドが立ってきた。あとはヒトの問題である。現地マネジメントに関しては、親友Bさんが担当すると申し出てくれているから、そのつもりだ。彼なら気心が知れているし、信頼がおける。残るは、売り場を担当してもらう女性と、温室で栽培管理を担当してもらう女性である。

いよいよフジ・ガーデンが活動を始めて 日々好日、日々感謝。 (K.M)

(332) モンゴル日記(58)

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 盆休みを長くとり過ぎて、失礼☆ また、再開です。ただし、休み中に思案して、今後は文章をもう少し短くしようと思います。改めてよろしく。

【モンゴルみやげ】

 写真上は、モンゴル特産の蜂蜜である。中でも、親友Bさんが最初からすすめてくれたのが、セレンゲ産の蜂蜜である。写真で、中央の黄色っぽいガラス容器のものだ。

 人に差し上げるモンゴルみやげとしては、最近はもっぱらこれだ。そして、これが好評を博している。ところで、モンゴル産蜂蜜は何種類かあるが、この商品は人気があるらしい。蜂蜜をみやげ物ではなく、健康食品として日々の生活に取り入れているモンゴルの人々も少なくないらしい。

 ところで セレンゲというのはモンゴル北部、ロシアと国境を接する農業の盛んな県である。なにしろモンゴルの穀物5割以上を産出するらしい。そのセレンゲでは古くから蜂蜜づくりも行われているという。そこでは草原に放された蜂たちが、40種以上の野草の花の蜜を集めてくるという。なめてみると、クセがなく濃厚な味わいが舌に広がる。美味しいと思う。

 なお写真下は、以前とり上げたいわばモンゴル式サイコロの“シャガイ”である。羊のくるぶしの骨が4個、刺繍が施されたフェルトの袋に入っている。これらを転がして占いなどをする。欲しくて探しまわったら、「フラワーセンター」の土産物店にあった!

モンゴルみやげにも色々あって 日々好日、日々感謝。 (K.M)

(331) モンゴル日記(57)

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【針葉樹の苗生産】

 写真は以前にもここで少し書いたが、ソヨーチ社生産の針葉樹の苗である。種をまいて発芽した幼木を育てたもの(実生苗)で、おそらく何十万本という数である。場所は同社農場の第二温室。D社長の話では、50万本以上はあるという。どうやら彼の造園事業への志向は、ますます強まっているようだ。

 写真上のように播種トレイで育った丈が数cmの幼木を、写真下のように深いポットに一本づつ植えつける。今回 農場を訪れたら、従業員の人たちがこの作業をしていた。ところで この特長(とくなが)ポットは、D社長が改良を加えたオリジナル品なのだそうだ。硬質ポットだが、どの点が既存のものと違うのか、聞きはしなかった。やはり中国で作らせた品物だという。

 モンゴルでも中国製品は至るところ、ほとんどの分野に入り込んでいる。このように花卉園芸の世界も例外ではない。ソヨーチ・ガーデンセンターでも、ドイツ製の剪定ばさみなど一部を除けば、多くの商品はmade in Chinaである。資材だけではない、切り花,鉢植えでもいちばん多いだろう。その中国産の花に対して、わが合弁会社「フジガーデン」は日本産あるいは日本オリジナルをアピールしていく戦略だ。とくにその品質と多様性は訴えていこうと考えている。

 ところで この何十万本というポット苗木も、もう少し大きくなったら、バヤン・チャンドマンに植えられることだろう。あの50haの広大な農場の一角に。

これらの苗の多くがさまざまな試練にも耐え、成木になることを願う。日々好日、日々感謝。 (K.M)

(330) モンゴル日記(56)

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【自前の温室建設へ】

 滞在中はモンゴルで設立した合弁会社「フジガーデン」の経営に関して、打ち合わせを重ねた。もちろん相手はパートナーであるソヨーチ社のD社長である。そして いくつかの重要な点について協議し、決定した。その一つが、自前の温室を建てることである。

 当初の計画では、ソヨーチ社の農場にある既設の温室の一部を借りることにしていた。しかし、室温や日ざし(遮光)の問題,灌水施設の点など、こちらが考えていたようにはうまくいかないことが分かってきた。

 具体的に一例をあげると、冬ならば夜間は都市暖房の温湯を引き込み、0℃以下にはならない。その点はコストはかかるが、良い方法なのだ。けれど、日中は冬でも晴れることが多く、外は-30℃だとしても温室内では25℃を超えることもある。これでは開花促成を予定しているチューリップやボケなど、みな早く咲き過ぎてしまう。これは既にこちらで経験している。それを避けるためにはカンレイシャ(遮光カーテン)を設置するなどの対策をし、室温を低く保たなければいけない。

 そこで紆余曲折はあったが、結局約900㎡の自前温室を建設することに決めた。農場敷地内の南側にである。写真上がその場所だ。また、その温室の骨組み部分は現在の1.7haの第一温室の出っ張り部分(写真下)を分解し、移動して再び組み立てることにした。鉄骨以外つまりガラスなどはすべて新品を用い、また暖房・灌水・遮光といった施設も新設することにした。

いよいよモンゴルに自前の温室を持てる日が来る!日々好日、日々感謝。 (K.M)

(329) モンゴル日記(55)

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【カラオケ店でのランチ】

 滞在中の一回目の打ち合わせをソヨーチ社で終えた。その後 農場に向かう道すがら、3人で昼食をとった。D社長,親友Bさん,それに筆者である。食事場所は、街なかのカラオケ&パブ。写真上がその店の入り口だ。

 以前も書いたが、近ごろウランバートルではKARAOKEの看板を掲げた店が少なくない。けれど、そうした場所で食事をするのは初めてだった。まァ 味は期待せず、とりあえず腹に食べ物を詰めて農場に向かおうといった感じで、D社長に導かれて入った。ところが 意外や意外、料理はまずくない!少し驚き、こうして写真も撮ったのだ。

 まずスープがおいしかった。うす味で肉が少なく野菜がたっぷり入り、よーく煮込んだものだった。それで写真下のように、ほとんど残さなかった。そして メインディッシュのビーフに移る。これもうまかったし、だいいち肉が軟らかかった。厚さ2㎝くらいのビーフで、その後ろにはその厚い肉を支えるように、練ったポテトがたっぷり置かれていた。ソースの味も良かった。

 こちらに来ると、食生活はやはり肉料理が中心となる。けれど 魚が食べたいと思ったら、日本食レストランも含め店は何ヶ所もある。また野菜が食べたければ、サラダを頼めばいい。ただ、好きな海藻類を出す店が少ない。

 ところで結局、3人とも出された料理はほとんど残さなかった。せっかちのD社長も、このランチには1時間近くもかけた。腹はふくらみ、筆者たちは農場に向かった。

筆者の舌もモンゴル化してきたのだろうか? 日々好日、日々感謝。 (K.M)

(328) モンゴル日記(54)

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【ホテルからの眺め】

 写真は定宿パレスホテルから眺めた朝の風景である。ただ今回は、ホテルの西南の方向からなのだ。 ここにはもう10回以上は宿泊しているが、この西南の角の部屋は初めてだった。それで、他の部屋では目にしないような風景を見ることができた。人々の生活の一端をかいま見たのだ。

 写真下はホテル西側の風景である。アパートが立ち並び、その谷間に車が所狭しと止まっている。今やアパートの住人の多くが、車を所有している。が、その駐車場所を確保するのが大変なのだ。既存の大半のアパートには、駐車スペースというものが設けられていない。日本のように白線が引かれ、その場所と止める車が決まっているなどということはないらしい。周囲で空きスペースがあれば、そこに駐車する。だから、日によって駐車場所が違うことはよくある。親友Bさんもたびたび、それで苦労しているようだ。

 ところで写真上は、部屋の窓からウランバートルの西南方面を望んだものだ。朝の6時ちょっと前で、この日も快晴。いつも持参する温度計を窓の外に置いたら、針は14℃を示し、日中でも30℃を超えることはなかった。また 湿度は40%どまり。

  来る前、友人から冷やかされた。「おっ、避暑に行くな」。夏は猛暑で蒸し暑い日本に比べると、たしかに快適と言える。だ から、この国の観光シーズンでもある。その結果、この時期には飛行機は混み、ホテルもふさがることが多い。そして料金は上がる。

美人秘書を連れて避暑に行きたい!オヤジ願望も言えて 日々好日、日々感謝。 (K.M)