(339) モンゴル日記(65)

【クレマチス?】

 ソヨーチ社のウランバートル農場には、目を引く野草が何種類か生えている。そのことは、以前から気づいていた。

 写真の植物もその一つ。ツル性で花の姿や種子のようすからしてクレマチスの仲間かな、とは思っていた。帰国後、同業の友人に写真を見せて尋ねた。クレマチスの原種だろう、という意見だった。しかし それをもっと突き詰めずに、そのままにしておいた。

 しかし 今年の夏、また農場を訪れた際に時間があったので、場内のあちこちを歩きまわった。面積4haのここには施設として、大小三つの温室と事務所が建設されている。それ以外は一部に針葉樹の苗が植えられているが、多くはない。だから 空き地は広く、そこに野草が生えている。

 「たしか第二温室の南側の外には、例の植物があったよなァ・・・」と、目を凝らしながらゆっくり歩いた。そうしたら、難なく見つかった!それがこの写真だ。今年も健気に咲いていたのだ。長さ4,5cmの黄色の花が、まだ咲き残っていた。

 さて帰国後、この植物を筆者なりに調べてみた。親友M氏のヒントも得て、インターネット上で探していったら、クレマチス・タングティカという名にたどり着いた。しかし 現物は黄花のクレマチスだが、花が開ききらないのだ。だから、タングティカではないかも知れない。

モンゴルには、野生植物の分野でも意外に面白いモノがあるかも・・・。日々好日、日々感謝。 (K.M)