(341) モンゴル日記(67)

【バヤン・チャンドマン農場②】

 夜が白白と明けてきた。草原の農場の朝である。爽やかで、とても気持ちがよい。

 写真上の左の建物は、筆者たちが泊まったログハウスである。駐車している乗用車がソヨーチ社=D社長のベンツ、右側手前のゲルが先発組の宿泊場所である。先発組のメンバーは、男性従業員とその子供さんのふたりだ。参考までに記すと、このゲルはもちろん、ログハウスや大半の施設は従業員たちが自前でつくったという。

 また 写真下は、貿易用コンテナを改造した道具置場と従業員宿舎だ。背後の山並みが、明るくなってきた空によってシルエットのように引き立てられていた。

 さて 外が明るくなってきたので、植物観察に出かける。知らず知らずのうちに、農場の端っこにまで来ていた。草原には、短い夏の間に種子を実らせようと、何種類もの野草が花を咲かせている。と、誰かが起きてきたようだった。D社長の秘書役Sさんらしい。彼女は昨夜のここでの打ち合わせにも同席した。筆者と同様、朝いちばんの用務をこなすため例の場所に向かったようだった。

 次にログハウスの前でも、人が動きはじめた。おそらく、きのうD社長が一緒に連れてきた料理人のおばさんのようだ。彼女はふだん、ウランバートル農場の食堂で従業員たちに昼食をつくってくれる。彼女はきっと朝食の準備に取りかかったのだろう。

さあ、農場の一日が始まった。日々好日。日々感謝。 (K.M)