(353) ユリ〝ピンクパンサー〟

ゆりピンクパンサー画像

ユリ・ピンクパンサー

 第一印象は、品のよさと温かみ。筒形の花の内側は淡いピンクを帯び、花弁の先もとがらず、軟らかさも感じさせる。LOタイプで、簡単にいうとテッポウユリ系とオリエンタル系の交配種だ。けれど、名前が「ピンクパンサー」。まァ違和感がないわけではないが、気にしないことにしよう。

 このユリ、夜になると、かすかに良い香りが漂ってくる・・・そう、女性社員が語っていた。まぁ、ユリの香りについては嫌う人もたまにいる。けれど 筆者は鈍感なのか、あるいはビジネスのせいか、まったく気にならない。

 ところで、花色がこうしたうすいピンク系のものが、オランダ側から日本向けに次から次へと投入されている。つまり それだけ、こちら側=うちを含む日本側の業者が輸入しているわけだ。また、そのピンク色がどの部分に表れるか・・・花全体に出るもの、花の先っぽに出るもの、内側(花底)に出るものなどいくつかタイプがある。

 このように毎年、多くの品種の膨大な量のユリがいま日本市場に入ってくる。いわばその象徴が、ユリの巨大ポスターだ。親しいオランダの業者から、大きさ160cm×90cm、写真が240枚ちかく掲載されているバカでかいポスターが、毎年 送られてくる。最初にそれを見たとき、どうも彼らの体格に合わせて作ったように思えた。

近ごろ葬儀に参列すると、しぜんと供花のユリに目がいってしまう。 日々好日、日々感謝。 (K.M)