(384) モンゴル日記(99)

 

【受難の交通警察官】

 写真は、二つの大きなショッピングモールがはす向かいに建っている大きな交差点である。

 写真右の女性が渡っているのは正規の横断歩道。“どこでも横断”ではない。とくにこの場合、交差点の中央に警察官が立っているから、その指示に従えばまぁ安全だろう。このようにウランバートルの街なかでは、交差点で警察官を見かけることが少なくない。

 ただ、この交通整理をする警察官は大変だと思う。寒いなか渋滞の真っただ中にいて、排気ガスは吸うし、指示に従わないドライバーも時々いるし・・・。そんな場面を見ていると、彼らに同情したくなる。けれど、マスクをした警察官など一度も目にしたことがない。また 指示に従わない悪質な運転者に向かって、彼らが怒鳴り声をあげる場面に出くわしたこともある。

 昔の話だが、新潟あたりでも大きな交差点では、交通整理をする警察官がいたように記憶している。けれど、たしか高さ数十cmの立ち台があって、そこに乗ってホイッスルも使っていた。そして、通る車はその指示通りに整然と対応していたと思う。

 ところが、こちらではそうした台はもちろん、ホイッスルもほとんど用いない。交通警察官は黄色のベストと黒い帽子を身に付け、たまにトランシーバーを持っているが、ほかは誘導灯を手にしているだけ。ちょっと気の毒にすら感じる。

過酷な環境のなかで、日々ご苦労さんです!日々好日、日々感謝。 (K.M)