(386) モンゴル日記(101)

 

【 チューリップ栽培① 】

 合弁会社フジガーデンが、最初に栽培した植物はチューリップである。それはオランダから直接輸入した球根を用いた。ところが、これが難儀な仕事になった。

 5品種10,800球を注文したのだが、まず輸入予定日が大幅に遅れた。コンテナにして18箱になるのだが、それは冷蔵球でもあり、なるべく早くモンゴルに着くように航空貨物に仕立てた。けれど、その荷積みがベルリンで二度も延期され、結局その到着は1月末近くにずれ込んでしまった。

 写真左がやっと到着したチューリップである。場所はチンギスハーン国際空港そばの税関施設。けれども、この到着荷物をもらい受けるまで、面倒な手続きや税金支払いを経なければならない。だから、この日に手続きはすべて終えたのだが、チューリップの現物を手にしたのは翌日になってしまった。

 翌日、荷受けをしてさっそく温室に運び入れた。そして すぐに植え込み作業に入る。当初、10,000球のチューリップを植え込むには、5人くらいでやっても数日かかると心配していた。しかし パートナーのD社長が急きょ、農場の人たちやガーデンセンターの職員を動員してくれた。筆者が植え方について口頭や手描きの絵で説明をした後に、総勢13人で取り組んでくれた。その結果、1日目で70%以上を植え込む。これは大助かりだった。

まずは植え込んでホッとした。日々好日、日々感謝。 (K.M)