(468) モンゴル日記(183)

【 トラックの積み荷 】

 

 ウランバートルではときどき「大丈夫かいな!」と、思わせるトラックを見かける。写真左のような積み荷の風景である。あまりにも大量に物資を積み、その積み方も不十分で荷が崩れないのかと思わず心配してしまう。

 このトラックは一応まともに、あて木や荷を締めるベルトを使ってはいる。しかし この高さである。日本ではまァ見かけない。それに道路のへこみや凸凹があると、荷物がユーサユサッと上部の方を中心に大きく左右に揺れた。面白かったのはこの積み荷が全部キムチなのだ。すごい量である!

 運転していたT嬢に話しかけた。「もし、この荷が崩れたらドサクサに紛れて一箱くらいもらって行こうよ。」「その前に事故になりますよ。ヘンなことを考えるんですね、カタオカさんは。危ないから、すぐ追い越しますよ。」彼女は相手にしなかった。やはりユウシュウな社員なのだ。ともあれ箱にハングルが見えたから、たぶん韓国製だったのだろう。

 さて写真右側である。こちらの方は荷台のアオリも高く、そう心配させる様子はなかった。ただこれはたまたま、写真左の“キムチ・トラック”の翌日に目撃したものだった。T嬢の推測でも筆者の見方でも、これらは何か食品の入った袋だろうということだった。小麦粉か何かの粉製品だったろうか。

積み方はともかく、人々の暮らしがかいま見えてくる積荷ではある。日々好日、日々感謝。 (K.M)