(479) モンゴル日記(194)

【 エグ川めざして~ 1 】

 しばらく、【エグ川めざして】というタイトルで連載をはじめる。ここではモンゴル北部での魚釣りのこと、そしてそこの野生植物のことを中心に述べていく。

 さて、エグ川というのは北モンゴルを流れる清流である。釣り人たちには、タイメン(モンゴル・イトウ)が釣れる川として知られているらしい。筆者はそんなことは全く知らなかった。だいいちツアーの目的地は分からないままだった。ただモンゴル北部に行ける、そこの植物を見れる!というので、ちょっとワクワクしてはいた。

 さて その釣りツアーに出かける前日。メンバーは手分けして、物資の買い出しに走った。それで筆者は親友B氏と共に、担当の飲食料を買うために街なかの食品スーパーに寄った。

 買い出しを終えて、車の所に戻ってきてからだ。何と,駐車場の角地に止めておいた彼のXトレイルの後ろに、それをふさぐようにしてプリウスが止められていた。写真のとおりで、奥の暗緑色のXトレイルと手前のプリウス。

 しかし、このプリウスのフロントガラスの隅には、運転者の携帯電話の番号が示されていた。(466)号で紹介した例のステッカーが貼られていたのだ。さっそく彼はその電話番号に連絡を入れた。そうしたら、2,3分後に本人がやって来て、すぐクルマをどけてくれた。中年のきれいな女性だった。

こりゃあ,幸先がよいかも知れない・・・。日々好日、日々感謝。 (K.M)

(478) モンゴル日記(193)

【 講演会 ② 】

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 写真は2枚とも講演会本番のようすである。左は筆者と、通訳をやってくれた社員のT嬢だ。ボンサイの話になった場面だろう。背後のスクリーンにその映像がうっすら映っている。

 また、右の写真は聴講者である。40,50名は集まったくれただろうか。これが多いのか少ないのか・・・。ただ、会場の面積の関係で、イスは30脚程度しか並べなかった。そのため立ち見(立ち聞き?)のお客さんが10人以上は出たという。筆者は余裕がなかったから、彼らを数えるなんてできなかったが。

 ところで 講演の前半は、一年草のプランター植栽について、実演をまじえながら行った。また後半は、映像を見せながら盆栽に関する簡単な話をした。自分としてはとちったり、難しい表現をしなかったと思う。しかし T嬢の通訳を介した話だったから、お客さんにどう受け止めてもらえたかは気になった。

 会場に来てくれていた親友Bさんご夫妻の話では、悪くなかったという。それは割り引いて聞くしかないが・・・。この後、民間のテレビ局1社からインタビューを受けた。まァ,無難に答えたとは思うが。

 それも終わった後、T嬢がガーデンセンターの担当者Hさんから率直な感想を聞いたらしい。その質問には、彼女は「悪くなかったわ」と答えたという。ちょっと複雑な気持ち・・・。

聴衆の真剣な表情,メモをとる姿を見ると、来年も・・・。日々好日、日々感謝。 (K.M)

(477) モンゴル日記(192)

【 講演会 ① 】

モンゴル日記 モンゴル日記画像

 今年6月にソヨーチ・ガーデンセンターで講演会をすることになった。その話が出たのはこの春で、パートナーのD社長の口からである。彼が言い出した話だから、よほどの理由がなければ断るわけにもいかない。だから、最終的には引き受けた。「まァ,何とかなるだろう」

 そして、5月になった。忘れかけていたこの話を、モンゴル滞在時にD社長から念押しをされた。「カタオカさん、講演会はよろしくお願いしますよ。テーマは草花の植え方とボンサイの話にして、45分くらいでやって下さい。いかがですか?日取りは6月13日、土曜日にやりましょう。ただしこの日、私はドイツに出かけていていません。ぜんぶHさん(事務長みたいな女性)に任してあります。やって欲しいことがあれば、彼女に頼んで下さい」

 ・・・けっこう細かいところまで考えてるやないけ?!まァ,今さらジタバタしてもしょうがない。・・・そして、いよいよ6月の講演会本番が近付いてきた。

 左の写真は講演会の2日前、「ポスターを作るから」と、Hさんの求めに応じてガーデンセンターの売り場に立った時のものだ。ちょっとすました表情を作って、それなりの格好をして撮影してもらった。そうしたら翌日の午後、写真右のような布(?)ポスターが、もう出来上がってきた。これには正直ビックリした!

まさかモンゴルで講演をしようとは・・・。日々好日、日々感謝。 (K.M)

(476) モンゴル日記(191)

【 カササギ 】

 

 写真はカササギである。撮影場所はウランバートル郊外。この鳥については以前にも書いたことがある。モンゴルではあちこちで見かける。温室のあるウランバートルの農場にもよく姿を見せる。いつも2羽以上で行動しているように思う。

 体長40cmほどの彼らの羽の色は目立つ。黒・白ツートンカラーで、写真右のように落ち着いている姿も悪くない。けれど、写真左のように空中をすばやく飛ぶ姿は、はっとして目を見張る。まるで黒・白の布切れが、空中をヒュッヒュッと上下しながら移動するようなのだ!

 そして鳴き声である。筆者なりの聞きなしではこうなる。どうも二種類あるように感じるが・・・。一つは、ギャア,ギャギャギャギャギャ・・・といったもの。もう一つは、クキュウ,クキュクキュクキュクキュクキュ・・・と聞こえるもの。美しいという声ではないが、味はある。

 ところで、筆者は野鳥に関してほとんど知識はない。しかし、彼らに対する興味は持っているのだ。たまたま友人に鳥博士のK氏がいることもある。彼は学生時代から「日本野鳥の会」の会員なのだ。このブログで鳥が登場する場合は、たいてい彼に判定か確認をお願いする。

 このカササギ、どうやら九州にも棲息しており、佐賀県の県鳥だという。一度は有明海あたりで目にしたいものだ。

学名がいい。Pica pica japonicaというようだ。日々好日、日々感謝。 (K.M)

(475) モンゴル日記(190)

【 イチゴ生産農場 】

 

 写真はバヤン・チャンドマン農場に行く途中、撮影したものだ。こんな施設はこれまで見たことがなかった。きっと最近 建設されたものだろう。同乗していた親友B氏にたずねた。物知りの彼が言うには、イチゴの生産農場だという。それも日本とモンゴルとの合弁事業なのだそうだ。

 そのイチゴ・ビジネスの話は、以前に日本で聞いてはいた。しかし こちらに滞在していても、その実体が見えてこなかった。けれど、こうして姿を現した事業のカタチを目にすると、興味が湧いてきた。

 実をいうと、イチゴ事業についてはこちらに通いはじめた頃、D社長との話し合いで何度か話題になったことがあった。結論的には、イチゴをやるには資金とノウハウがない。花ビジネスの方を優先させよう、ということになったが。

 さて このイチゴ・ビジネスの情報は、モンゴルではそれ以上は得られなかった。それで、帰国してから調べた。その結果、日本側の事業者は前橋市の会社だということが分かる。同社は首都圏に直営店を出すくらい力があり、2012年にモンゴルのBグループと合弁会社を設立したということだった。

 Bグループは、ウランバートルで食品スーパーを何店か経営している。その店頭には、多くはないが日本商品が置かれており、筆者もときどき利用する。

この合弁事業に比べると、フジガーデンはスモールビジネスだ。でも 日々好日、日々感謝。 (K.M)

(474) モンゴル日記(189)

【 ガーデンセンター3号店 】

  

 合弁会社のパートナーD社長は、この春ソヨーチ・ガーデンセンターの3号店をオープンさせた。このことは事前に知らなかった。だいたい今年に入ってから、お互いにじっくり話をする機会も少なかった。この間 とくに彼は多忙を極め、海外出張にも度々出かけていた。

 だから この3号店開設の情報は、親友B氏がもたらしてくれた。彼がその話をしてくれた後、「カタオカさん、見てみたいでしょう?」「ぜひぜひ!」・・・それで、話を聞いたその日にそこを訪ねた。

 (470)号に書いた“百円ショップのウランバートル店?!”見学の場合もそうだったが、筆者はこうした対応は、近ごろはグズグズしていない。昔はそうではなく、「そのうちに」と後まわしにすることが多かったが。

 それが、こっちに来てから変わった。いや変わらざるを得ないのだ。こちらでは、万事スピーディーなD社長と付き合っているし、合弁ビジネスでは決断を早くすることが求めらるからだ。そのうえ社員のT嬢が、多くの業務をこなしてくれることもある。

 さて 写真左が3号店の外側だ。そこは真新しい十数階建てのビルで、1,2階が事業所向け、3階から上はアパートだった。店舗はその1階にあり、繁華街に面している。本店より良い立地だろう。写真右はその店内だ。

新しいこともあるが、本店よりはあか抜けた印象の3号店だ。日々好日、日々感謝。 (K.M)

 

(473) モンゴル日記(188)

【 アジサイ 】

 

 写真は新潟から輸入したアジサイである。今年の3月、インチョン経由でウランバートルに航空貨物で入れた。幸い、枯れたり傷みがひどいものは、ほとんど出なかった。そして フジガーデンの温室で、ここまで順調に育ってきた。

 アジサイは昨年から本格輸入し、3ケ月ほど育てて販売まで持っていった。一言でいうと、悪い結果ではなかった。輸入時でも栽培中でも、大きな問題は発生しなかった。また その後に商品として店頭に並べても、筆者たちを悩ませることはなかった。そこそこ売れたのである。

 上述したように、その前年の結果があったので、今年はだいぶ気が楽だった。写真左のように枝・葉は少ないが、大半の株が蕾を確実につけてくれた。その様子が写真右である。

 アジサイは一昨年、数はわずかだが試験的に輸入したのだ。そして、その時はまだ自前の売り場がなかったので、ソヨーチ・ガーデンセンターの店頭に置かせてもらった。そうしたら、お客さんたちはけっこう注目してくれた。その際、彼らから同じ質問を何度か受けた。「青い花のアジサイはないのか?」と。

 たまたま その時は赤花しか無かったのだ。しかし、数十鉢しかなかったこともあり、結果的には全部 売り尽くした。そこから学んで、昨年からの本格輸入では青花だけを輸入している。

今年も現在のところ、まァ順調に売れているようだが・・・。日々好日、日々感謝。 (K.M)