(634) モンゴル日記(349)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて97 】

 写真上はイワレンゲの仲間だと思う。つまりセダム類。これはツーリスト・キャンプのまわりで、乾燥しがちな場所なら,あちこちで見かけた。シシケッド川の岸辺でも、また例の断崖の手前の小段などにもよく生えていた。

 草丈はせいぜい20cm。地面にベタッと貼りついていて、花としての色香はまったく漂わない。しかし見るからに,たくましさや強靭さといったものを感じさせてくれる。冬にはマイナス40℃以下となり,夏には乾燥激しいこの地で、ズーッと生き抜いているのだ。

 一方、下の写真はあのアカツクシガモである。ただし正直言うと、この写真は以前この紙面で用いたことがある。(614号)でだ。そこでも述べたが、この一家は全部で11羽いるはずなのだが、この時は1羽欠けていたようだ。父鳥みたいだが。

 この2枚の写真とも、同じ日の”朝の観察・撮影散歩”のときに撮ったものだ。それは、他のメンバーが起き出して来る前の1時間ほど、カメラを首からぶら下げてキャンプ周辺を歩き回るのである。そこには清々しい空気が満ち、心地よい時間が流れる。それに万歩計の歩数も稼げる?!

 ところで前日、Bさんから「シャチョーの分も馬を頼んでおいたからね。明日は必ず参加してね。馬は11時頃来るからね」と言われていた。強く遠慮したのだが、乗馬に誘われていたのだ。気が重かった。

 日々花々、日々鳥々。 (K.M)