(645) モンゴル日記(360)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて108 】

北モンゴル最奥部を訪ねて108

 この城砦は標高においても低くはないだろう。参考までにB氏にたずねると、1,500m以上はあるだろうとのこと。それを裏付けるかのように、ときどき雲がそばを流れて行く。空は快晴ではなかったが、気持ちのよい爽やかな日だった。

 上の写真は北西側で、この先数十メートルほど進むと絶壁の上端に出るようだった。だから眺めは良いのだが、足もとが危ない。筆者は最近こうした場所には行かない。正直のところ足がすくむからだ。ちゃんとした展望台とか、手すりのついた高所なら何とか挑む。しかし若い頃はそれほどでもなかったが、最近はこうした安全施設のないポイントにはぜったい近寄らない。

 ところで辺りをよく見ると、こちら北側(写真右側)にも低い岩積みが築かれていた。こちら側には小段があるようだから、そちらから万が一,侵入者があった場合に備え,こうしたのだろうか。この城砦、どうやら中途半端ではないようだ。

 下の写真では手前の低い山々に針葉樹の森林が広がっている。そして,その奥にはやはりロシア国境沿いの山々が連なっている。これらの山並みはキャンプあたりからでは望めない。ここからはこうした貴重な眺めも得ることができた。B氏の説明では、左手の尖った頂上の山がこの辺の最高峰ではないかという。秀麗な山容で、ズーッと見ていても厭きなかった。

ときどき雲行き、ときどき絶景。 (K.M)