(650) モンゴル日記(365)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて113 】

 城砦から戻って来て、昼食をとった。そのときB氏から、次のような提案があった。つまり,このキャンプの管理人からボートを借りる約束をしてある。それで,それに乗ってシシケッド川の向こう岸に行きましょう?というのだ。

 その提案に対して、若者たちは答えなかった。乗馬には全員がつき合ったのに。そのうえ他の年配の人たちからも声が上がらなかった。しかし,借りたボートを返すわけにはいかない。結局、筆者といわば年長の若者? J君が乗ることになった。それはまるで”志願兵”のようだった。

 やがて管理人が折りたたみボートを岸辺に運んで来て、目の前でそれを膨らました。漕ぎ手はふたり、その管理人と結局B氏だった。やがて”志願兵”二人がそのボートに乗り込み、離岸した。

 もちろん浮き輪などは備えられていない。まァ,筆者は中学時代には水泳部に所属していたから、泳ぎに自信がないわけではない。それにこのシシケッド川は深そうではあったが、流れが速くないようだった。パートナーのJ君は泳ぎの方はどうなのだろうか?そんなことが頭をかすめた。

 それはともかく,川の中ほどまで来てみると、写真の上・下のように沈水植物がびっしり生えていた。(失礼!写真がいずれもピンボケで・・・水際の撮影はチト難しい。)繁茂していたのは全部ヒルムシロ属の植物と思われた。

 はじめて渡河、はじめて対岸。 (K.M)