(657) モンゴル日記(372)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて120 】

 この岩壁は例の「城砦」の北側だ。上の写真はその全体の姿。このように垂直に近い角度で切り立っている。下の写真は、その絶壁上部の節理部分を拡大したものだ。そしてこれが見納めとなった。

 ボートでシシケッド川左岸に渡り、戻って来てからは皆としばしティータイム。そのうちB氏から、今度はあの城砦の北側を流れているテングス川の方に行ってみないか、と声を掛けられた。そんなにあれこれ誘わなくてもいいのに・・・ああ,そうだった、明日ここを発ち、ウランバートルに戻る段取りが決まったのだ。それで、筆者を色んなことに誘ってくれるのか・・・。そう考えると,感謝。

 それでB氏のXトレイルに乗り、ここまでやって来た。それにしても,この日は何台ものクルマにすれ違っている。今までにはないことだ。彼の話によれば、ナーダム(モンゴル夏祭り=休暇)に入ったので、この辺まで足を延ばす人たちが増えてきたとのこと。それを裏付けるように、すでに川沿いにはテントを張っているグループや、バーベキューを囲む人たちがいた。

 ところで下の写真の方である。柱状節理が斜めになってはいるが、これがなかなか美しいのだ。そして,こうした風景を見ていると、この城砦を下りて来るときに踏み越えてきた岩の凸凹は、やはり節理が地上に現れ出たものだったように思う。

 撤収日の前日、やる事多し、見るもの多し。 (K.M)