(658) モンゴル日記(373)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて121 】

 上・下の野鳥については、やはり鳥博士 K氏に判定をお願いした。まず上の写真の鳥は草原でこうした変な格好をしていたこともあり、とっさに撮影したものだ。結論から述べると、博士によれば鳥の名前はおそらくコチドリではないかということだった。それはともかく、このおかしな様子はひょっとして具合が悪かったのか、あるいは何かを保護していたのか。

 しかしながら、K博士の説明は興味を引くものだった。博士によれば、これは「疑傷」といわれる行動だという。つまり親鳥が雛や卵を守るために巣や雛からわざと離れて、いかにも傷ついて飛べないふりをして、外敵の注意をそらすものだという。「逆に言うなら、近くに巣または雛がいるということでしょう」と語った。なるほど・・・。これが驚きの一つ目。

 さて下の鳥だが、これはセグロカモメではないかという。博士によれば、セグロカモメはオオセグロカモメに酷似し,またウミネコにも似ているという。しかし写真を拡大したら,その相違点が確認できたので、やはりセグロカモメでしょう、とのこと。また彼らカモメの類が海から遡上し、川に入ることは稀ではないとのこと。それに,このセグロカモメの繁殖地はユーラシア大陸で、湖の岩場などでも巣を作っていると思われるとのこと。へえー・・・。これが驚きの二つ目。

日々 野鳥を目撃、日々 野帳にメモ。 (K.M)