(664) モンゴル日記(379)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて127 】

 ふたつの川の合流地点から帰るときのことだ。日本では見たことがないような出来事に遭遇した。何と目の前で、放牧されている牛が”水牛”になったのだ!

 写真上の場面で,まずビックリした。牛は全部で9頭いたが、彼らはためらうことなく筆者の目の前で、シシケッド川に入っていった。そして,こんな風に川の水に浸かったのだ。こんな場面を見るのはもちろん初めてだし、興味深かったのでしばらく眺めていた。でも,そのうち上がって来るんだろうな、と予想して、再びキャンプに向かって歩き出した。

 気になったので、しばらく歩いてから振り返った。そうしたら彼らは川から上がるどころか、だいぶ上流まで遡上していた。そして,何と深い方に入って行っていくではないか!たまげた!! 9頭全部ではないが、4,5頭がさらに真ん中の方に進んで行った。この写真の右側の牛などは戸惑っている様子。見ているこちらとしても、「大丈夫かいな」と心配した。

 けれど間もなく,その4,5頭は進むのを止め、川岸に戻るように反転した。続きは次号で述べるが、この間,筆者は初めて見る牛の集団水浴びに出くわして、一人で興奮していた。でもひょっとしたら、彼らは水に浸かりなれているのかもしれない。それはキャンプに戻ってからB氏にこの話をしても、全く反応が無かったからだ。

 水生植物で大感激、牛の行水で大興奮。 (K.M)