(671) モンゴル日記(386)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて134 】

 ツーリストキャンプを出発してから2時間後。前号で述べた”大”問題は片付いた。しつこくB氏に頼み込んで、森の外れで行なったからだ。笹はなかったが、ササッと済ました。

 そして長く続いた森林のオフロードを抜けると、美しい湖面が現れた。サガンヌール湖である。来るときB氏から、”サガンヌール”はモンゴル語で「白い湖」という意味です、と聞いた。なるほど耳にした時、言葉の響きも意味も悪くないと思った。そして何よりも姿が美しかった。

 その湖岸は入り組んでいて、様々な景観を見せてくれた。しばらく走り、湖岸で休憩をとる。とはいえ、そこは湖面から100m以上は離れた乾燥地。下の写真はその時に見つけ、撮影しておいた植物だ。写真中央、イワレンゲの下で鮮やかな赤い実をつけた細い葉のヤツだ。その時は何だろうと思ったが、忘れていた。

 ところが帰国してから、今回の写真にじっくり目を通す機会があった。その際,「これは何だったろう」と、あの川の合流地点で撮影した水生植物も含め、あれこれ調べた。そして,これについては日本とモンゴルの関係書籍や資料、そしてWikipediaでも確認して結論が出た。マオウである。

 マオウ科マオウ属という一科一属の,日本にはない植物と分かった。乾燥厳しい地で生育し、薬用にも使われるらしい。

  森の後は湖だった、湖の後はナーダムだった?! (K.M)