(674) モンゴル日記(389)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて135 】

 競技種目のなかでは、やはりモンゴル相撲がいちばん人気があるらしい。B氏もそう言っていたし、この会場でも取り組みが進むにつれ観客は増えてきた。上・下の写真とも、そのモンゴル相撲の観客たちのようすだ。

 上の写真は前半で、観客はそれほど多くはなかった。しかし取り組みが進むにつれ、しだいに観客が増えてきた(下の写真)。そして多くの老若男女が相撲場を囲み、しだいに盛り上がってくるのが分かった。けれど掛け声や立ち上がっての声援などはない。また,この相撲場では序盤戦で一度に4組が対戦した。取り組みが進むと2組となり、やがて1組が優勝を掛けて闘うらしい。(ただし時間の関係でそこまではいられなかったが。)

 詳しいルールは知らないが、モンゴル相撲は日本の大相撲とちょっと違う。まず土俵やそれを示す白線などが見当たらない。それは出し技はないからだ。決まり手はすべて投げ技か倒し技らしい。つまり相手の頭,肘,背中,膝などを地面につけると、勝ちになる。ただし掌だけは地面についても負けとはならないという。この点も大相撲と異なる。

 ところで,上の写真ではバックに広い水面が見える。また下の写真でも,左側中ほどに小さく水面が覗く。もちろんサガンヌール湖である。サガンヌール村はいつも湖と共にある。

 ここで一首 「ナーダムは 相撲に競馬 弓を射り 遠き祖先の血が騒ぎ」 (K.M)