(685) モンゴル日記(400)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて148 】

 上の写真の植物は前号に引き続いて、キク科植物だと思う。しかし,同一種ではないという気がするが、分からない。草丈は数十cm、花茎はまっすぐで葉がほとんど付いていない。トゲがないから、やはりタムラソウに近い種だろうか。

 また写真下のこの黄色い花は何だかよく分からない。何の仲間か,分類の科名も見当がつかない点では、今回の旅で撮影した植物のなかでは一,二番だ。ただ,ご覧のとおり特徴的な姿である。葉の付き方が輪生であること。また四弁花らしいが、その集合が花穂を形成していること等である。

 どうして,この二つの花を撮影したか。このピンクと黄色のコントラストが興味をそそったからでもある。たまたま,この二つの植物はお互い近い位置にあったのだ。

 ところで,この草原の南端には唯一の道路が走っていた。もちろん舗装ではない。その道路を走るクルマなど、きのうの到着時から一度も目にしていなかった。ところが,筆者がこうして植物の撮影に没頭していたら、1台のトラックが近づいて来た。ここで初めて出会った車両だ。

 運転手は男性で年配のようだった。彼は筆者の方を見ながら、ゆっくりと過ぎて行く。草原で何をしてんのか,イイ年のおっさんが、と思ったかも知れない。積み荷などはなく、何かの調達だろうか。でも,どこからやって来たのだろう?

 日々植物、日々動物、たまーに”ヒト”。 (K.M)