(686) モンゴル日記(401)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて149 】

 上の写真はこの草原で唯一撮影したイネ科(だと思う)植物である。個体数はひじょうに少なく、ここでは珍しかった。それもあってレンズを向けた。草丈は70,80㎝はあったろうか。生育していたのは草地ではなく礫混じりの場所だった。

 この植物は面白いことに、穂先部分の多くがほぼ直角に横に折れていた。これも目に留まった理由のひとつだ。人為的にそこが折られたわけではなかろう。もともとこうした形質なのだろうか。ところでイネ科植物は美しさや色香とは無縁のように感じる。しかし人類は基幹食料として米や小麦に全面的に頼っている。地球上のほとんどの人々が毎日どちらかに世話になっている。偉大な植物グループだと思う。

 さて下の写真はエーデルワイスの集団である。手前には少しだけキク科植物が見られるが、大半がモンゴルのエーデルワイスである。見渡す限りとはいえないが、面積は数百㎡はあったのではなかろうか。とにかく,なかなか広がっていたのだ。ただ花色が派手ではないので、強烈さを与えない。しかし暖かい心持ちにはしてくれる。

 興味深かったのはここのエーデルワイスはみな背丈があり、多くが30㎝以上はあるようだった。こんなに多くの背高ワイスがある風景は、これまで見た記憶がない。そこで浮かんだ。この花のモンゴルでの花言葉は「草原の貴婦人」!

 日々興味津々、日々ワクワク。 (K.M)