【 北モンゴル最奥部を訪ねて154 】
写真は上・下ともオキナグサである。花が完全に終わっていて、種子が付いた白い綿毛の状態になっていた。和名はこの綿毛を老人(翁)の頭髪に見立てて付いたらしい。
さて,その数多くの白い綿毛はちょうど昇ってきた朝日を受けて、角度によっては銀色に輝いてきた!それが何とも魅力的で、思わず「おおっ!」。ワレモコウとはだいぶ違う雰囲気だった。
また,これらオキナグサはワレモコウより生えている密度が濃かった。それゆえ一応,群落と言ってよいのかも知れない。だからこそ,開花状態なら素晴らしい風景だろうなァと想像した。
ところで,モンゴルでこの花に最初にお目にかかったのは2015年6月のこと。それは今回の滞在地フブスグル県のお隣=ボルガン県のエグ川においてだった。その岸辺の石の間から、濃い青紫の花が一輪だけ伸び出ていた。「ほほう,これが聞いていたモンゴルのオキナグサだろうか」。それは六弁でとても魅惑的な花だった。
モンゴルにはこのオキナグサの仲間は数種類あるようだ。花色で示すと、筆者が出会った青紫,それに紫,クリーム色である。それらはみな有毒植物らしいが、モンゴルでは伝統的な薬用植物としても利用されてきたようだ。それも根や茎ではなく、花の部分を使うらしい。
さて,この写真のオキナグサは何色なのだろうか?満開の時期に必ず訪ねよう。
日々希望、日々願望。 (K.M)