(700) モンゴル日記(415)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて163 】

 上・下いずれも草原の乾燥気味の場所に生えていた植物だ。上の種類はここだけではなかった。広い草原であれば、ときどき目にした。イソマツ科リモニウムの仲間ではなかろうか。

 パートナーのD社長の郊外にある農場には、よく咲いていた。あのバヤン・チャンドマン農場である。50haという広大な面積で、その草地にはこれが所々で咲いていた。

 リモニウムはかつて、切花の世界ではスターチスと言われていた。日本では花色は紫が多かったように記憶している。けれど最近はピンクや黄色なども見かける。また近年はスターチスと言わず、ちゃんとリモニウムと呼ぶことも多いようだ。

 ところで,これは花が白っぽかったが、他所ではもう少しピンクが濃いものも見た。このリモニウム類はドライフラワーにもできるので、おそらくこの草原のリモニウムも花が長く付いているのだろう。

 一方,下の写真はナデシコの仲間つまりダイアンサス(ナデシコ)属の植物だろう。群落などの集団は目撃しなかったが、あちこちに咲いていた。ただこの仲間でも大ざっぱに区分すると、ナデシコ系かセキチク系、はたまたカワラナデシコ系かに分かれるように思う。とにかくモンゴルにはこの仲間が4,5種はあるようだ。

 ウランバートルまでもう少し。帰ったらアパートに置いてある日本製ラーメンが食いたい!   日々食欲、日々郷愁。 (K.M)

(699) モンゴル日記(414)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて162 】

 (※連載を無断で中止して申し訳ありません。実はPCのトラブルと筆者のトラブルが重なってしまいました。筆者のトラブルというのは、ある場所で転倒してしまい、右膝にケガを負ってしまったことです。それでしばらく医者通いとなりました。PCの方は時間をかけて協力業者さんからご協力を頂き、何とか復旧しました。ですが、右ひざは・・・何ともなりませんでした!)

 写真上は,一見したところアブラナ科の植物かと思った。帰路前半の道沿いの所々で群生していた。しかし,花をよく見たらマメ科のよう。帰国後にO先生にお訊ねした。そうしたらマメ科は間違いないでしょうとのこと。何というか、このにぎやかな咲きっぷりに惹かれた。

 また写真下はルリタマアザミの仲間である。これまでにも紹介したかも知れない。こちらではときどき見かける花だ。開花直前の状態だった。しかし背丈はあり、この独特の姿なので目立つ。草原の斜面で小群落を形成していた。

 このルリタマアザミの仲間はキク科のエキノプス(Echinops)属とされている。日本におけるこのグループは九州に自生するヒゴタイくらいのものだろうか。

 モンゴルの奥地まで行ってもケガひとつしなかった。けれど,日本で雨降りの夜とはいえ駐車場のブロックにつまづき、あわや顔面負傷するところだった!ЁИГДЗ ?!

(この号以降も不規則公開になりますが、今月中にはこの北モンゴル・シリーズにケリをつける予定です。)