ウランバートルの街なかを歩きながら、緊張するのは横断歩道を渡る時である。
メインストリートには横断歩道用の信号が一応は設置されている。けれど、その信号が緑に変わっても、うかうか出来ない。右・左折車が歩行者の渡り終わるまで待つなどという事はあまりない。むしろ、徐行とは言えないようなスピードで突っ込んでくる場合もある。
より大変なのは交通量の多い場所で、歩行者用信号機が無い横断歩道である。こうした所を横切るときは、モンゴル人の友人B氏は筆者の手をしっかり握り、「行くよ!」とタイミングを計ってサッと渡る。今回の滞在でも2度あった。
最初にモンゴルを訪れた際、ちょうど写真の横断歩道で目撃した光景があった。おそらく写真よりは多いクルマの量で、それも皆ふつうのスピードで走行していた。目の前で突然、4,5人の少年たちがススススッ!一瞬にして見事にあちら側へ渡りきったのだ。これには唖然とし、舌を巻いた。一瞬の決断、素早さ、身のこなし・・・やはり遊牧民族のDNAがそうさせるのだろうか。
しかし、農耕民族の末裔たる筆者も、朝歩きでは一人で横断歩道を渡らざるを得なかった。最初の日は、信号が緑になっても何度か首を左右に向けながら慎重に渡った。だが、2日目にふっと気づいた。何も単独で横切らなくてもいいのだ!そして、試した。
複数の若者が横断するのをねらって、さりげなく彼らのそばに寄って行き一緒に渡る。うまくいった。もう一回は、帽子や軍服が立派な将校さん(?)と共に横断した。これもうまくいった。彼は横断途中で信号が赤に変わっても、全然あせらない。いったん道路の中央線で止まり(これは他の横断者でもよくやるが)、今だ!という時に急ぎ足で向こう側へ。もちろん筆者もその通りにし、成功した。
モンゴルでも日々好日、日々感謝。だけど、たまには危ないときもある。 (E.O)
