(44) “とり逃がす”

とり逃がす

 この写真の鳥はどうやらノスリだったようだ。このように後姿しか撮れなかったが。3月下旬、昼頃のことである。

 ワシ・タカの仲間には関心がある。と言っても、知識があるわけではない。けれど、たまに彼らに出くわすと、ちょっと胸がワクワクする。彼らが発する強靭、勇猛、鋭敏、孤高、風格・・・こうしたイメージに憧れのような気持ちを抱いているからだろうか。 

 15年くらい前だったか、バンクーバーを訪れる機会があった。その時、郊外にある広大な湿地“ライフェル・バードサンクチュアリ”にも寄った。本命の鳥はスノーギース(白雁)だったのだが、たまたまそこで白頭ワシも目撃できた。勿論初めてだった。はるか上空を悠々と舞うその雄姿は今でも忘れられない。

 (ただしタカ科の鳥類といっても、トビは別だ。強靭や勇猛といったイメージが結びつかない。一言でいうと、「愛すべき弱さ」を持っている。それはまた別の機会に書こうと思う。)

 さて、ノスリである。農道を車で走っている時に見つけた。ゆっくりと車を止め、いつも持ち歩くデジカメを手にして静かに静かに近づいた。が、気づいたのかすぐ遠のいて行った。家に戻ってから鳥図鑑やウィキペディアで調べた。ノスリかサシバ,あるいはチュウヒか・・・確定はできない。それで、いつもの鳥博士にお訊ねした。すぐに「おそらくノスリでしょう。」とのお答え。時期,目撃場所,飛び方などから判断して、ほぼ間違いないということだった。それにしても残念だった。

 被写体であるとり(鳥)を逃がし、いい場面をとり(撮り)逃がした日だった。

とり逃がしても、日々好日、日々感謝。 (E.O)