(130) 初冬の風景①

初冬の産地風景1

初冬の産地風景2

 わが産地の遠景と近景である。まず上の写真について。手前の温室やビニールハウス群は、今から30年前に造成された花卉園芸団地である。十数軒がそこで様々な植物を栽培している。

 そのすぐ背後にある黒緑の低山帯は標高100mに満たない秋葉丘陵である。中ほどの薄青い山並みが五頭(ごず)山塊で標高900m台。その奥に白い峰々の頭が覗いているのが飯豊連峰である。こちらは標高2000m級である。

 越後平野の南東部に位置するこれら三列の丘陵と山々。いわば穀倉地帯のバックに立つ扇と衝立と屏風である。越後平野の景観に季節と奥行き、そして美しさを与えてくれる。

 12月に入り、こんなにくっきりとした山並みを眺められる日は滅多にない。ふつうなら雨かみぞれの暗い空か曇天になる季節で、やがて白いものが落ちてくる。だからこそ、朝 青空が広がっていると、思わず驚きとうれしさで「おおっ!」と口走ってしまう。けれど 数日前から雪が降ってきて、今日あたりは積雪5,6cmに達している。

 さて、写真下は人の営みである。圃場にある用具や施設をうまく活用し、暮らしに利用している。正面のアルミ製台車は、もちろん移動式ダイコン干しではない。出荷用の台車である。ふだん出荷に利用する際はワクの内側に段段をこしらえ、そこにトレイに詰めたポット苗や鉢植えを載せる。

 また 写真左側の切妻から柿がぶら下がっている建物は、開花調整用の冷蔵庫である。時期になれば 何千というアザレアが入庫し、やがて出庫される。こうした風景から、家庭の温もりや堅実な生活ぶりが伝わってくる。

こうした穏やかな風景が拝めると 日々好日、日々感謝。 (E.O)