写真上は、祝い事で訪れた京都=下京区の老舗料理店の玄関前である。そこで今まで見たことのない“ディスプレイ”が目に留まった。ちょうど1月だったので、正月のお飾りだったのだろうか。下の写真はそのクローズアップである。
玄関まわりの色調が、落ち着いた黒でまとめられていた。美しい格子戸も嵌っていた。その玄関の脇に置かれた木製長椅子の隅に、ちょこなんと据えられていたのがこの飾りである。けれど、存在感はあった。
赤い丸い器に紅白の水引きを結び、その器に鮮やかな松の葉を盛り付ける。その上に、山吹色の大きなイソギンチャクのような“オブジェ”を乗せる。最初はそれが何だか分からなかった。布製か綿で作ったものではないか、と推測した。
店の中で既にお相手が待っておられたので、その飾りの観察はできずじまい。ただ どうも気になり、写真だけは撮影しておいた。
後日、長男の“なりたてのお嫁さん”に問合せをした。彼女自身もよく分からなかったので、結局はお店に聞いてくれたという。恐縮した。その結果、松の葉の上に乗っていたのは仏手柑(ぶしゅかん)だったそうだ。なるほど・・・松の葉に仏手柑。古くからの習わしか、よく考え抜かれたものだろう。
ところで、モンゴルから戻った次の日に京都に入った。その翌日には大事な祝い事が待っていたからだ。京都に住む長男の結婚式である。そのセレモニーを無事済ました後に、新婦側のご両親から食事会を催して頂いた。その会場が、この老舗の料理店だったという訳だ。
この日は特に好日、特に感謝。 (E.O)

