【国際的な!?酒宴】
写真は、借りたアパート近くにある韓国料理店「サンギ」の店内である。実はこの場所で、昨夜遅くまでというか今朝早くまでというか、3ヶ国の人間たちが大いに酒を酌み交わし喋り合った。それはひじょうに盛り上がった酒宴となった。ただ残念なことに、みんな飲むのと話すのに忙しく、誰もその歴史的な!?場面を撮影していなかった。
昨夜は最終的に8人の男たちが集まった。周りのテーブルと椅子が寄せられ、テーブルの上にはウォッカやビール、それにジンロも置かれた。けれど 出されては無くなり、無くなっては出された。また様々な韓国料理も次から次へと並べられた。
皆が飲んでは喋り、喋っては飲んだ。笑っては料理をつまみ、つまんだらまた笑った。談論風発それも四ヶ国語が飛び交い、乾杯は何度重ねられたことか。これまで全く味わったことのない不思議な興奮を覚えた。
もともとこの飲み会は、筆者と親友Bさんが彼の留学仲間と一杯やろうと持たれた。彼らはBさんと同じく、旧ソ連時代に名門カザン大学に同じ頃留学したメンバーである。だから年齢もほぼ似たり寄ったりで、学部は違ってもいわば同級生と言ってもよかった。それゆえ彼らの絆は強く、現在でも親交が保たれているらしい。とくにT氏やJ氏とは仲が良いようだ。
彼ら二人とも業種こそ違え、経営者である。例のアパートの部屋の持ち主で、アパレル関係の仕事をやりながら、鉱山の権利も持っている資産家T氏。彼は英語も話せるし、どうやら日本語も少し解するようだ。
また、J氏は食肉卸と輸出を手がけている。その上、T氏と同様に別の鉱山の権利も持っているらしい。彼は若い頃の泉谷しげるにそっくりだった。ただ今回は、大事なビジネス上の交渉が終わってから加わるということで、だいぶ遅くにやって来た。彼はすでに酒が入り、上機嫌だった。どうやら交渉はうまく運んだようだった。
その前後である。J氏のお得意先だというブリヤート共和国の食肉業者2人がやって来て加わった。いとこ同士だという彼らは、1台のクルマで5時間かけて首都ウランウデからやって来たという。Bさん,T氏,J氏はいずれもロシア語が堪能だ。それにJ氏は当たり前だが、Bさん,T氏も以前からこの2人を知っているようだった。それで話も弾んだらしい。
ワイワイやっているうちに、さらに同じ留学仲間が2人やって来た。彼らは予定外だったらしいが、もちろん加わった。それで賑やかさがいっそう増した。会話ではモンゴル語とロシア語、それに英語、それに若干の日本語が混じり、まるで議長のいない酒の入った国際会議のようになった。
話題はあちこちに飛んだらしい。そのうちに、ウランウデを含む東シベリアや極東ロシアでの花ビジネスに話が及んだ。ここで少しだけ日本語の出る幕ができた。ロシア人も花は大好きだが、あちらには分かりにくい独特の諸事情が存在すること。それで詳しくは書けないが、継続してあちらに花を輸出するという事業は容易ではないこと、などなど。信じられないような裏話も聞かされ、何度も「えーっ!?」を繰り返さざるを得なかった。
筆者の酩酊も進んだ。そうしたら、今回の展示会で販売した新潟産チューリップに話が移った。婦人デーの前日、T氏もJ氏も展示会に顔を見せ、チューリップの花束を買い求めてくれたのだ。彼らの話によると、そのチューリップを自宅に持ち帰り、奥さんに贈ったのだそうだ。すると、その品質が良くとても長持ちし、奥さん方から喜ばれたと言う。
(追伸:飲み会も長かったが、文章も長くなった。お許しあれ。)
3ヶ国のモンゴロイドが寄って 日々好日、日々感謝。 (E.O)