写真は、知り合いのKさん宅の前に植わっていたジャノメマツである。高さは2.5mほどあろろうか。当地では鉢植えがわずかながら生産されていても、植栽されているのは珍しい。
このジャノメマツ、ちょっと見だと松枯れかな、などと判断してしまう。なにせ最近この地域では、また松枯れが猛威を振るっているからだ。うちのアカマツもクロマツも、この3年で共に枯死してしまった。
さて、この木を遠くから眺めていても、その良さがあまり分からない。やはり、近づいて葉をじっくり見入ると、その美しさが伝わってくる。観賞のポイントは樹形や枝ぶりより、その白い斑が入った葉なのだろう。その葉を上から見ると、葉の付け根と葉先が緑色(茶色)であり、それ以外は白い。それで、名前のとおり蛇の目のような模様になる。先日は1ヶ月ぶりに本格的な雨降りとなったが、この雨によって木全体に潤いがもたらされ、葉は輝いていた!
ところで、ジャノメマツに関する情報は多くない。文献でもインターネット上でも、解説が詳しく載っていない。けれど、どうやらジャノメマツの大半がアカマツの園芸品種らしい。しかし、クロマツ系もわずかだが存在するようだ。
親友の同業者M氏によれば、ジャノメマツの中で冬場になると葉がピンクに変色するものがまれにある。見たことのある人に言わせると、ひじょうにきれいで見事だという。どうしても見たいとは思わないが、機会があれば拝みたいものだ。その出会いをマツとしよう。
最初に見たときは病気だと勘違いしたジャノメマツ。日々好日、日々感謝。 (E.O)