ゼフィランサスの植え込みである。延長は10m近くはあったろうか。生育にはあまり適するとは思えない環境で、こんな風に元気に育っていた。そして、それがさりげなく良い花を咲かせ、ちょっと良い景観をつくり出していた。石垣,コンクリート側溝,アスファルト道路といった無機質の構造物の間で、そのゼフィランサスが風景に潤いと柔らか味を与えていた。それが気に入った。これも出雲地方を訪ねたとき、目にとまった風景である。道路に面した民家の石垣下の植栽だ。
上述したように、植えられた場所は決して良好とは言えない。石垣の尻と側溝の間のこんなすき間のような帯状の土地なのだから。また、土壌についても掘り下げたわけではないが、表土は小石混じりの砂土だった。その下には肥沃な土が入っているのだろうか。また、排水も悪くないのだろうか。まあ、生育状況がこのようにまともなので、そう信じるしかないが。
今年の夏はこちらでも猛暑だったそうで、その厳しい時期も乗り越え、こうして見事な花を咲かせた。そして 家の人はもちろん、道行く人たちの目も楽しませていた。大したものである。
さて、このゼフィランサス(ラテン語読みではゼフィランテスらしいが)、和名はタマスダレといい、比較的昔からあった球根植物だ。ヒガンバナ科で、原産地はアメリカを中心とした西半球の温暖地帯である。そこに約35種が分布しているという。花色は白の他に、ピンク,黄色,オレンジなどがあるが、白以外はまだ実物を見たことがない。
家の前に花あれば 日々好日、日々感謝。 (E.O)

