新潟市の東側に隣接する阿賀野市には、今や国際的にも知られる瓢湖がある。そこは日本で最も有名な白鳥の飛来地だろう。ここは昭和29年に国の天然記念物に指定された。さらに、平成20年にはラムサール条約の登録湿地にもなった。小さい頃、何度かここに連れて来てもらった記憶がある。今回は十数年ぶりに訪れた。
この日の管理事務所の掲示板には、白鳥飛来数が2,980羽と記されていた。「もう、そんなにお客さんが来てるのか」もっと遅くなってピーク時ともなると、5,000羽にも達するという。
ところが、上の写真のように昼間はまるでもぬけの殻。白鳥たちがひじょうに少なく、鴨類が目立つ。実は白鳥たちは毎朝、明るくなると数羽から数十羽のグループを組んでここを飛び立ち、近隣の田んぼに散る。そして、そこでエサ取りと食事に終始する。エサというのは、刈取りで回収しきれなかったり、落ちこぼれたモミである。だから この時期、新潟平野の田んぼのあちこちで、こうした白鳥の採餌風景を見ることができる。下の写真は、瓢湖から 数kmの田んぼで見つけたそうした姿である。
そして 夕方になると、彼らはねぐらの瓢湖に戻って行く。隊列を組んでクワァ,クワァという独特の澄んだ甲高い声をあげながら、空を移動して行く。だから この時期、われわれはその優美な飛翔を憧れに似た心持ちで、ときどき目撃する。筆者などはその声が大きいと、家の中にいても思わず飛び出すこともある。
朱鷺は佐渡に任せて、白鳥は冬の新潟平野の魅力を増してくれる。日々鳥日、日々飛翔。 (E.O)

