【 エグ川にて~33 】
この花も印象深いものだった。あの青いオキナグサ(505号で紹介済み)の次に、記憶に残る植物となった。優雅だけれど,派手さも持った花である。これがラン科植物である点も、忘れがたい理由かも知れない。
とは言え,発見したきっかけはあまり優雅な話ではない。というのは、筆者は毎朝 誰よりも早く起き出し、少し薄暗いなかで朝のおつとめを果たしに出かけていた。つまりキャンプサイトからだいぶ離れた草原に、毎朝,野糞に行っていたのだ。そこで目にとまり、出会った花なのだ。草原でズボンを下げてしゃがみ、「ウーン!」と力む。と,すぐ近くにこの花が何本か立ち上がっていたこともある。ランに囲まれてフンをするのも悪いものではない。フンとランの出会いである?!
これらはやや湿った草地の所々で、長い花穂を伸ばしていた。遠くから眺めていると、一見ヒヤシンスにも似た花が首を出しているのだ。赤い花の総状花序で、草丈は30cmくらいだったろうか。
日本に戻ってから、わが植物の師匠O先生にお聞きした。その結果、日本でいうとハクサンチドリに近い種ではないか、と言われた。今回のツアーではじめて出会ったラン科植物である。日本のハクサンチドリはもう少し紫色が強いように思う。それに日本では高山植物の扱いをされているようだ。
ラン科植物はやはり独特な雰囲気を持っていて 日々好日、日々感謝。 (K.M)

