(520) モンゴル日記(235)

【 エグ川にて~31 】

 

 ウーン,しみるー!・・・「山崎」がこんなにうまいウイスキーだとは思わなかった。

 ウランバートルに戻る前日、遅い昼食でのことだった。日本から持って来たそれを、全員そろっていたこともあり、栓を開けた。それは新潟から参加したI君が差し入れてくれた逸品だったらしい。

 ひと通り全員が味わった。そしてモンゴル勢は全員、口をそろえて(舌をそろえて?!)その味を褒めた。とりわけT氏はポーズを作ってくれと頼んだわけではないのだが、写真左のような表情で絶賛した。まァ結局,彼がいちばん飲んだようだが。

 写真右のように、T氏に注がれて味わっているのは筆者だ。少し微妙な表情を示しているが、上等なウイスキーがこんなにも美味いとは思わなかった、と思う直前の顔だ。若い頃はともかく、最近はウイスキーなど口にしたことがない。好んで飲む気が起きないからだ。

 ただ今回もそうだが、酒のうまさはTPOが深く関係してくるという思いがある。どんな時に,どこで,誰と,どんな状況で飲んだか・・・これが大いに関係してくると思う。これは経験から来る持論に近い。たとえば東京の飲み屋で、今は亡き親友K君と梅雨どきに飲んだ、あのぬる燗の「寒梅」は一生忘れられない。そのシーンがおぼろげながら蘇ってさえくる。海馬と舌と視覚が覚えているのだと思う。

「何も足さない、何も引かない」 日々好酒、日々感謝。 (K.M)