(147) 1月のウランバートルで ⑥

1月のウランバートル 

1月のウランバートル 

 写真上は農場の南側から眺めた近郊の山である。夏には青々とした草原に変わる。また写真下は、それが内側のすき間から覗ける“外のトイレ”である。

 事務所棟が冬季閉鎖されていることは前に書いた。実はそこには水洗トイレも設置されている。これまではいつもそこを利用させてもらった。だから 閉鎖中となると、このトイレが利用できないことになる。そんな事は頭に無かった。

 農場通いの1日目、夕方になって生理現象を催してきた。悪いことに‘大’の方である。そこで利用できるトイレについて、T嬢から農場長に尋ねてもらった。“外のトイレ”を使えばいいという返事。“外のトイレ”?ちょっと嫌な予感がした。

 女性たちはそこを利用しているらしく、T嬢がすぐ案内してくれた。それは、あの鉢花栽培ハウスの裏側にあった。ウーン・・・!それを見て一瞬たじろいだ。2室づつ2棟の計4室のトイレ。T嬢は気を遣ってくれたのか、すぐ立ち去った。それから各部屋を恐る恐る覗く。詳述しないが、かつて田舎にあったようなシンプルな構造だった。床板を踏み外すと落っこちる!怖さも伴う風通しの良いトイレだった。

 もうしょうがない、覚悟を決めた。右端の個室に閉じこもり、しばし尻を露出した。どうして俺は今こんなところに存在するのだろう?哲学的な命題も浮かんできたが、最短時間で用を足した。底冷えというより、本当に尻冷えのした数分間だった。けれど、ベンチコートがこんなに役に立つとは思わなかった。

どこででも用を足せれば 日々好日、日々感謝。ウーン・・・。 (E.O)