(51) 圃場に現われたキジ

圃場に現われたキジ

 写真のほぼ中央にキジの雄が写っている。黒いシートの上にいるので、少し分かりにくいかも知れない。某社の温室の近くに現われた。

 キジは番いだったようで、筆者が温室から出たところ、突然パパパッと二羽が逃げ出した。雌はすぐさま、鉢植えが集中している場所に身を隠した。一方、雄はこのように筆者が撮影できるほど、比較的ゆっくりした歩調で畑の方に逃げて行った。しかし、その中ほどから先へは進まなかった。ひょっとしてパートナーの雌が心配だったのかもしれない。

 どういう訳か、この鳥にはこれまであまり関心を持たなかった。それに筆者には全く変な偏見があった。つまり、黍団子ほしさに桃太郎なんかに付いていって、主体性のない奴だ。それにあの鳴き声である。色気も情緒も感じられない・・・。

 ところがである。今回いろいろとキジについて調べていったら、しだいに興味を引かれるようになった。さらにはその身の上を知れば知るほど、気の毒な気がしてきた。憐憫の情すら湧いてきた。それは国鳥に指定されていながら、食材にもなっているということ。また、狩猟の対象にもされ、毎年多くのキジが放鳥されているということ。

 国鳥ならば諸般の事情があるにせよ、トキでも良いではないか。事もあろうに、国鳥を食ったり撃ったりするとは・・・。フランスは鶏を国鳥に決めているらしいが、あの国はあの国。

 今回キジについて認識が大きく変わった。こうした事を知ってから、‘ケーンケーン’というあの鳴き声は、そのことを訴える悲鳴にも聞こえてきた。

キジには申し訳ないが、人間にとって 日々好日、日々感謝。 (E.O)