D社長に連れられて、北モンゴルの清流目ざしてウランバートルを出発したのは、16日の午後だった。筆者とD社長を含むメンバー10人がクルマ2台に分乗した。
途中、クルマを停めたのは3回しかなかった。一回目は、D社長が農場用地に取得した50haの草原に皆で降り立ち、持参したウォッカでお祓いを行った時である。2回目は、魚釣りに餌として使う小魚を、道路近くの小川で捕まえた時だ。ハゼ科の魚だろうと思うが、岩などに身を寄せていた彼らを追いたて、網ですくった。3回目はガソリンスタンドに寄った時である。トイレ休憩など無いのである。
もっともモンゴルの人達にとっては、長時間の道程も、後半の無舗装悪路のドライブもさして気にならない様子だった。だが筆者は、後半ずーっと続いたあのアップダウンには正直のところ参った。具合が悪くなりかけていた。けれど、親友Bさんからは「あと どのくらい走るのか?」といったような質問は禁句、と釘を刺されていた。
でも、とにかく無事に目的地に着いたのだ! ウランバートルを出発してから7時間半。時刻は夜の9時30分になっていた。あたりは真っ暗だが、すぐ近くを流れるユロ川の水音が、かすかに聞こえてきた。
筆者以外は皆、さっそく道具をクルマから下ろした。そして、テキパキと慣れた段取りでテントを組み立て、焚き火も始めた。そのうちに釣り師のゴンゴル氏は姿を消していた。川に降りて行ったらしい。そして、15分もしないうちに、写真の魚を釣り上げてきたのだ。マスの仲間かな、くらいしか分からなかったが、体長は50cmもあった。
初めての体験だらけ。日々好日、日々感謝。 (E.O)
