(436) モンゴル日記(151)

【 結婚式⑥ (終わり) 】

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 モンゴルの結婚式で、異国人の筆者が歌わされるなんて・・・。ただニコニコして酒を飲んでいればよい、と考えていたのに。

 宴も後半に入った頃だろうか。まず 歌いだしたのはU氏の奥方Sさんである。彼女はなかなか上手で、ビックリした。そのときは「U氏夫妻は主賓として招かれたので、奥さんは挨拶代わりに歌ったのだろう」、くらいに思っていた。

 ところが それを皮切りにして、新郎側の参列者から歌がはじまったのだ。それが左の写真である。男性が独唱をはじめた。もちろんカラオケなどない。彼は馬乳酒を右手に持ちながら、軽い声で歌った。そして 、次は合唱である。いわゆるアカペラというのだろうか。その合唱グループには、何と新婦も加わった。(写真右)

 ひととおり新郎側の参列者が歌い終わった後、今度は新婦側の参列者に回ってきた。そして、アカペラの合唱が始まったのだ。その1組目が歌いだした頃、同行した通訳のZ嬢から変な話が伝えられた。

 「皆さんが、カタオカさんにも歌ってほしい、と言っています。歌わないと帰さないそうです?!」。彼女は苦笑いを浮かべながら、ささやいた。

 いやァ,まいった。歌詞カードなどはもちろん無い。何曲かが、頭の中を行ったり来たりした。「愛の予感」から「相川音頭」まで・・・。

♪ 結局、「上を向いて歩こう」を歌い、ぶじ帰された ♫ 日々好日、日々感謝。 (K.M)

(435) モンゴル日記(150)

【 結婚式⑤ 】

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 恥ずかしながら、写真は筆者だ。それもピンボケである。もっともピンボケの方がありがたかった。顔は赤いし、髪はうすいし・・・。(この画像でもじゅうぶん明らかだが。)酒を飲んでいるのではない。実はモンゴルの男性がたいてい持っている、香料の入った小瓶に鼻を近づけているところだ。これについては、別の号で記す。

 もう 茹でダコのように赤くなっている。けっこう出来あがっていた。そりゃそうだ。次から次へとアルコールをすすめられるんだもの。馬乳酒,ウォッカ,馬乳酒,ウォッカ,・・・。なかなか断れないのだ。日蒙関係にも悪い影響が出るとよくない?! ビールなどは残念ながらテーブルの上には無かった。

 ところで、今回の結婚式出席の話は突然だった。U氏からお招きを受けたのは、前日のこと。新婦側の出席者として、10名割り当てられていたというのだ。それでヒマそうな?筆者は、その一人に加えられたようだ。

 とは言え、まず着ていくものがなかった。が、たった一着だけ持っていったグリーンのブレザーを思い出した。しかし ネクタイはない。しょうがない、ノーネクタイで。それをU氏に伝えたら、「かまわない、かまわない」。

 それに適当なお祝いの品がなかった。しかし、手ぶらというわけにはいかない。急きょマンゴープリンをぶら下げていくことにした。それはもともとU氏一家への、日本からのお土産だった。彼に打ち明けたら、これについても全く気にしない風だった。

異国人が入っても宴は和気あいあいに進んだ。日々好日、日々感謝。 (K.M)

(434) モンゴル日記(149)

【 結婚式④ 】

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 新郎はもてなし上手なのだ。というか、なかなかサービス精神旺盛である。彼は新婦と共に、主賓のU氏から祝辞を受けたり、友人たちから花束が贈呈されたりした。そして、いわば型通りの儀式が終了した後だ。新郎はたちまち〝すすめニイチャン〟に変身してしまった!

 彼は正装からラフな格好になり、テーブル全部をまわり始めた。そうして、その席の客人たちに盛んに酒をすすめ、お菓子をすすめた。もちろん筆者も注がれた。あのモンゴル・ウオッカを。

 新郎は写真左のように、まず飲み物を注ぎまわった。この時はご覧のとおり、ウオッカだけを両手に携えていた。彼に限らず新郎の父上も、すすめるのは馬乳酒かウオッカである。ソフトドリンクなどは注いでくれない。

 飲み物サービスが終わると、こんどは写真右のように菓子をすすめ出した。例の菓子のテンコ盛りをひょいと持ち上げ、「さァ どうぞ,どうぞ」とやる。筆者も義理でチョコレートをつまんだ。

 この時はじめて、そのテンコ盛りの下の構造が見えた。今までそんな点には注意したことがない。なるほど,なるほど・・・下はこんな仕掛けになっているのか。簡単にいうと、洗面器か洗い桶のような容器を土台にして、その上にいろいろと積み上げてある。これなら土台がしっかりするし、持ち運びにはいいわけだ。

新郎が参列者にサービスをしてまわる姿を初めて見た。日々好日、日々感謝。 (K.M)

(433) モンゴル日記(148)

【 結婚式③ 】

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 左の写真は、新郎・新婦に友人代表から花束が贈呈された場面である。大輪のユリはOT系だろう。たぶん中国産だと思う。それはともかく、ご両人の表情は晴れ晴れとしていて、とくに新婦の笑顔はすばらしかった。実に幸せそうだった。

 一方、右の写真はその1,2年後などではない。その花束贈呈から10分くらい後だったろうか?「あー、なるほど・・・」。彼らにはすでに、かわいい女の子がいた!1歳前後と思われる幼児だが、会場奥で泣き出した。それで母親である新婦が抱いてやったのだ。

 彼女の泣きやんだ顔を観察していたら、どうも新郎に似ているようにも思えた。まァ,その辺のいろんな事情は分からずともいい。異国の人間が口をさしはさむことでもない。ただ言えることは、それは自然な光景に思われた。そして かわいらしい顔をした幼な子は、この披露宴にもう一つ明るさを添えてくれたことだ。

 ところで 新郎もそうだが、この国では太めか,ちょっと太めという体つきの男性が少なくない。彼らは堂々と腹を突き出し、太めをまったく意に介さない。いや,太めとか痩せとか区分けをしないし、気にしない。だから この国ではちょい太の筆者はその種のストレスが溜まらない。親友B氏,パートナーD氏など、親しい人たちはたいてい太めなのだ。だから、少し太めの新郎には好感を持った?!

お幸せに!と心から願って 日々好日、日々感謝。 (K.M)

 

 

(432) モンゴル日記(147)

【 結婚式② 】

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  左の写真は正装した新郎・新婦である。二人は、コの字に並べられたテーブル正面ではなく、角の位置に座った。正面は、新婦の勤務先の店主つまりU氏夫妻と、異国の来賓つまり筆者の席になっていた。異国の来賓としては、少しとまどった。写真右端でちょっとだけ写っている顔はU氏である。

 テーブル上の飲食品で、丼のような器に注がれている白い液体は馬乳酒だ。これは発酵飲料で体に良いとされ、モンゴル独特のものである。特有の臭いはあるが、筆者はまったく問題ない。また、大きなボールに盛られた肉の塊は羊肉である。こちらの方は控えめに頂いた。

 一方 右の写真は、同じく正装をした新郎のご両親である。(逆光になった点は申し訳ない。)彼らは参列者の皆さんに飲食をすすめ回っていた。国を問わず、両親は客人に気をつかうもののようだ。

 ところで、服装について少し記す。新郎・新婦もご両親も、身につけているのはモンゴルの伝統的な正装だ。モンゴル正月はもちろん、ときどき祝い事などでも見かける服装である。どちらかというと派手な色彩で、帽子やベルトも必須らしい。「ハレ」の場をあらわす民族衣装と言っていいのだろう。

 また 新婦はその服装のうえに、ユニークな耳飾りだけは付けていた。けれど、清楚な雰囲気を漂わせていた。そして、筆者の酔いもまわってきた。

こうして披露宴は進んでいった。日々好日、日々感謝。 (K.M)

 

(431) モンゴル日記(146)

【 結婚式① 】

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 明けましておめでとうございます。2015年が皆さんにとっても筆者にとっても良い年になるよう、日・蒙の神様にお祈りいたします。そして 今年も書きつづけます。

 ところで筆者は、現在は新潟にいる。だから、モンゴルでの正月風景については書かない。それにモンゴルの人々は年が改まった新年よりも、2月にやって来るモンゴル正月の方を盛大に祝う。なので 一応おめでたいという意味で、昨年秋に初めてモンゴルの結婚式に招かれたので、その時のことを記す。それは印象に残る披露宴だった。

 カタチのうえでは、新婦側主賓の一人として招かれた。それは新婦が、わがパートナーD氏の兄Uさんが経営する花屋の店員さんだったからだ。だから 筆者も彼女を見知っていた。

 左の写真は新婦が正装をする前に、新婦側の来賓に馬乳酒をすすめているところだ。こんな場面は日本ではまず目にしないし、聞いたこともない。また この左側の女性たちは新婦の職場仲間や友人たちらしかった。それは右の写真の通り、みなさん若い。

 彼女たちとともに、左右の写真に写っているお菓子などのテンコ盛りは、こうしたお祝いの席には付き物だ。だから、モンゴル正月の宴などでも欠かすことができない。それは固いパン(のようなもの)を積み上げ、その上部にキャンディやチョコレートなどを盛る。

おめでたい席はどこで招かれてもいいものだ。日々好日、日々感謝。 (K.M)