(484) モンゴル日記(199)

【 エグ川めざして~ 6 】

 

 田舎に行くと、道路を横切る家畜たちにときどき出くわす。こんな場面を目にするのも、案外 モンゴルの田舎旅の面白さかも知れない。この時は数十頭もの羊・山羊が、マイペースであわてずに横断していた。

 ところで 以前述べたように、北部モンゴルでは牛・馬より羊と山羊が多い。この時も二者が混じって、ゆっくりと道路を横断していた。馬がクルマの前を横断するということは、まず無いと思う。また、牛の道路横断も間近ではあまり目にしたことがない。だから、撮影機会は少ない。けれど こうした羊・山羊の場合だと、相手がゆったりしているせいか、カメラ撮影が間に合う。

 さすがにモンゴルの人たちは、横断する家畜たちに対しては寛容だ。クラクションなどは決して鳴らさない。おどさない。たいていは、群れが通り過ぎるのをただ待つだけ。そのせいか、クルマに轢かれた家畜の死体などは、まだ一度も目にしたことがない。

 ウランバートルでは、乱暴な運転をしたり高速で飛ばすドライバーが少なくない。そうした点から考えると、道路を横断する家畜にやさしく対応するのは意外な気もする。家畜たちには、たいていのドライバーが大らかな気持ちで接するようだ。彼らには何百年,何千年にわたる家畜との付き合いの歴史があるからだろうか。

こうした光景をじっくり眺めていると、何だか楽しくもなってくる。日々好日、日々感謝。 (K.M)