ミツガシワの花である。純白の六弁花で、優美な花だと思う。今年も事務所脇に置いてある“甕プランター”の水面から咲き出た。
常に水を張っておくその甕には、フトイやキショウブ,ヒツジグサといった水生植物が同居している。これらの中ではミツガシワの開花が一番早い。三枚の小葉が出てきたと思うと、くくっと茎が伸び出し葉も広がり、あっという間に花を付ける。そして、あっという間に咲き終わる。
総状花序だが、蕾のときには頭が薄い赤紫を帯びる。さらに目を凝らして見ると、開いた花弁の内側に白い毛が密に生えているのだ。こうしたタイプの花は園芸植物では珍しいと思う。同じ水生植物でガガブタの花も確かこうだ。(今や絶滅危惧種に指定されているガガブタである。その実物の花にお目にかかったのは数回しかないが。)
また野生植物だが、カラスウリの花も一見似ているように感じるかもしれない。しかし、あれは花弁の縁がヒモ状になったものだそうだ。ミツガシワとガガブタ、水生植物どうしで何か理由があるのだろうか。
このミツガシワ、実は県内のある地域で溜め池の湿地帯に群生していたものだ。それが十数年前、その池の改修工事をするという事になった。それで湿地部分にも手を入れるので、生えている植物は大方ダメになるだろう、もしその気があるなら採取してもよいと言われて、持ち帰ったものである。
(ミツガシワの花は下から順に開花する。写真下部の2つの花は既に咲き終わりである。)
花があれば、日々好日、日々感謝。 (E.O)
