(50) 強烈なシャクヤク

強烈なシャクヤク

 花色は濃い赤で、豪華な千重咲きである。それだけでも派手だが、それ以上に人目を惹くのは花の大きさである。言わば半球形の巨大輪で、思わず寸法を測りたくなった。何と直径17cm,高さは15cmもあった!

 数日前に事務所のカウンターの上に置かれ、一昨日(5月30日)からもう満開である。いわゆるアメリカ・シャクヤクで、品種名は“ヘンリー・ボックストーク”という。この花を作出したアメリカ人育種家の名前をそっくり付けたものだという。彼は20世紀前半からヨーロッパのシャクヤクを中心に交配を重ね、花色の派手な品種を生み出すことを狙ったのだそうだ。

 驚いたことに彼は、第二次大戦のさなかでも交配育種を止めなかったらしい。そして、この花が作り出されたのが1950年代だという。だから、古い品種に属する。この外にも、彼によって生み出されたボックストークという名を冠した品種が幾つかあるという。

 日本では「立てば芍薬 座れば牡丹・・・」などと言われるが、このシャクヤクは草丈こそ1m程に達するけれど、少し行儀が悪い。すっくとは立ち上がらず、あちこちの方向に伸びていくようだ。

 おそらく日本人の好みという点からして、国内ではこうした方向には今後も品種改良がなされないと思う。けれど、強烈で個性的な花を持った、存在感のあるシャクヤクである。一見の価値はあると思う。

 ところで、今回がブログ連載(50)号にあたる。それに合わせて、区切りの良い6月1日公開を目指した。その上、この“ヘンリー・ボックストーク”にはまさに大きな花を添えてもらった。

大きな花でも 日々好日、日々感謝。 (E.O)