【 北モンゴル最奥部を訪ねて31 】
峠では各人が思い思いに時間を過ごした。まぁ,多くの人は眺望を楽しんでいたが。上の写真で奥に見える尾根上の物体が、前号で紹介した”ヒヒ岩”である。実際,こいつは峠のランドマークのような役割を果たしているようだ。
ところで,メンバーの誰かが双眼鏡を持って来ていた。それで筆者も覗かせてもらった。そのレンズを通した眺めは美しい映像のようで、催促されなければ何分でも見ていた。
と,いつの間にか、オートバイに乗った男女がそばにやって来ていた。そして男性は腰に下げていたケースの中から、これまた双眼鏡を取り出して、遠くを眺めはじめたではないか。
一方 下の写真である。後ろの座席に乗った女性は防風のためだろう、顔をマフラーですっぽり覆っていた。そして,この近くで採ったらしいアリウム(ネギ類)を束にして持っていた。興味を覚え、彼女に尋ねた。通訳はもちろんBさんだ。
「それは食べるのですか?」「ええ、そう」「生で食べるの?」「いいえ、炒めて食べるわ」「その花も食べるわけ?」「もちろん。今夜の食卓に出すの。おいしいわよ。良かったら,あなたに少しやるわよ」・・・ここでBさん「シャチョー、もらっておきなさいよ」。ということで、数本頂いた。
感じのよい二人だった。きっと夫婦だろう。子供が3人くらいいる、幸せな家庭生活が想像された。日々良き出会い、日々良き人々。 (K.M)

