(264) 善峯寺②

善峰寺

善峰寺

 善峯寺は善峰寺と書かれる場合もある。また 天台宗の寺院だが、皇室や徳川家とも縁があるようだ。その事は、正直のところ今回まで知らなかった。というよりは、忘れてしまっていたのだろう。

 皇室の関係では、青蓮院門跡の宮様(法・親王)が代々この寺に入山され、住職を勤められたという。そのため、一時は西山宮門跡と呼ばれたこともあったらしい。その方々の廟所も奥にあり、その管理は宮内庁が行っている。道理で、境内には宮内庁と刻まれた石柱が建てられていた。

 一方、徳川家の関係では五代将軍綱吉の生母である桂昌院が、この寺院を盛り立てたという。善峯寺の開基は平安中期で、その後しだいに発展を遂げていったようだ。室町時代には僧坊が五十二もあったといわれる。しかし、その後に起きた応仁の乱では七堂伽藍を焼失した。しかし 江戸時代に入り、桂昌院が熱心に再建にあたったという。そのためだろう、境内の北東にあたる見晴らしの良い場所には、彼女の遺髪を納めたという墓所もある。

 ところで、眺望が良いことは前回記した。洛中はほぼ全て見渡せる。上の写真で、市街地の向こう側に相対する山が比叡山と思われる。また、手前の方の高層住宅が並ぶあたりが、おそらく洛西ニュータウンだろう。筆者が学生の頃には、竹林の丘陵地だったはずだ。一方、下の写真は桂昌院の墓所近くから撮影したもので、洛北方面から市北部の山並みまで望める。訪ねた日は雲が多く、これが晴れ渡っていたなら、いっそう美しかったろう。

懐かしさと京都らしい眺望が得られて 日々好日、日々感謝。 (K.M)