【冬のテレルジ② 夜明け前のゲルキャンプ】
夜の暗闇がわずかづつ明るさを帯びてくる。そうして、風景が日の出に向かって微妙に変化を遂げていく。その光景をクラブハウスから外に出たり入ったりしながら、楽しんだ。しかし 気温が―30℃近くに下がっていたから、外に10分とはいられない。この時、生まれてはじめてまつ毛が凍る体験もした。現地時間で朝の6時過ぎから始まったドラマである。
写真について語ろう。ほの明るい天空には月がまだ残っていて、日の出前の太陽が山並みをシルエットに仕立ててくれていた。その麓に見え る二つの白い小さな点は、遠くの別のゲルキャンプの灯りである。星々が夜空の舞台を去ってまもなく、こんなに豪華な風景と時間に立ち会えるのだ。
日本にいて、 夜明けそのものに感動するなんてことは、ほとんど経験しない。けれど、モンゴルの山野に泊まると、こうした醍醐味を味わえる。筆者は過去に何度か経験している。この日の深遠な夜明けも、きっと一生忘れないだろう。
ところで、この国の大自然の中で見る星空の美しさは、ときどき語られる。じっさい前夜には二度も外に出て、満天の星々に感激した。その夜の星空は、モンゴル人のB氏さえも「すごい!」と唸ったほどだ。けれど、この地で目にする月も美しく、趣きが深い。写真の中では、三日月が風景にアクセントを添えて、すばらしい。
なお写真を拡大して、PCの明度を上げたり、映像の角度を変えてもらうと、手前に立ち並ぶゲルがほのかに見えてくる。
冬のテレルジでも 日々好日、日々感謝。 (K.M)
