(563) モンゴル日記(278)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて26 】

北モンゴル最奥部を訪ねて26

北モンゴル最奥部を訪ねて26

 この辺は山あり,草原あり,清流あり。前号で述べた”屏風岩”もあるし、さわやかな山紫水明の地なのだ。日本なら一流の観光地になるかも知れない・・・けれど,そこに変な橋が現れた。

 ”屏風岩”に感激したのも束の間、そのすぐ上流に架かっていたこの橋には正直ビックリ。渡らなきゃ先に進めない。しかし,この橋は安全に渡れるのだろうか?

 そのうえ真ん中が開いていて、上手に渡らないと車輪を落とさないとも限らない。でも,たぶん釣り師Ba氏にとっては、この橋は初めてではないのだろうが。と想像していたら、もう彼は渡り出していた。それも事前に同乗者を降ろし、ドライバーである自分ひとりで注意深く進んで向こう側に行った。渡りきった。

 次にXトレイルが、そしてプラド,レクサスがつづく。いずれもドライバーだけが乗り、同乗者は下ろして進んだ(上の写真)。そして,全車うまく渡った。けれども,この先も危ない橋には何度か出くわした。

 まァ,ふつうの日本人ドライバーなら、筆者のような不安を抱くことだろう。だいたい,こんな橋は日本中どこへ行っても無いだろうから。

 4台が渡りおわってから、橋の下の方をじっくりと眺めて見た(下の写真)。この構造を目にして、改めてザワーと寒気がした。

モンゴルでも、危ない橋を渡らないと物事は成就しない?! ときどき佳境、ときどき架橋。 (K.M)

【号外】NHKが再放送!(559)号で紹介したアネハヅルに関するテレビ放送『アネハヅル 驚異のヒマラヤ越えを追う』⇒10月17日(月)午後8時~ NHK BSプレミアム

(561) モンゴル日記(276)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて24 】

北モンゴル最奥部を訪ねて24

北モンゴル最奥部を訪ねて24

 このあたりは水場の連続だった。短い区間で3ヶ所も横断を強いられた。そのなかでも上の写真のような場所は、横切るのにそれほど困難はなかった。

 しかし,下の写真の場合は甘くはなかった。これは沢や流れではなく、もはや川だった。水量も豊富で深さもあった。川幅も10メートル近くあり、流速もあった。だいいち前走のBa氏のランドクルーザーさえ、ストレートに渡りきれなかったのだ。川の途中で向きを変えること数回、苦労しながら渡った。

 ドライバーB氏は、その一部始終を目の前で見ていた。ここを渡らなければ先に進めない。それに後ろには2台いる。愛車Xトレイルを慎重に水に入れた。そして、川なかで進路変更を何度か試みながら進む。けれど、はた目にはモタモタという様子に映っただろう。事実、川の中ほどで動けなくなった。「おおっ」、とっさに筆者も脱出方法を考えた。下の写真はこの時に撮ったものだ。

 とその時、先に渡ってその様子を注視していたBa氏が大声を発した。運転席のB氏に向かって、両手を動かしながら何かを指示したようだった。・・・と、B氏がそれに従う操作をしたのか、Xトレイルは再び対岸に向かって徐々に動きだした。・・・脱出できた!!「ふーっ」。

振りかえると、ここが水の難所では2番目に大変だった。最大の難関はズーッと後に現れた。何とか渡渉、何とか乗り越え。 (K.M)

(546) モンゴル日記(261)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて 9 】20160730-11

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 まず上の写真。これがクルマの目の前を走っていた。追いつく前から,ありゃ?と思っていた。ほんとうに何だろう?トラックの荷物らしいことは分かった。では,この灰色の積み荷は何だ?! 頭が少し混乱した。・・・助け舟のようにB氏が言った、「羊毛ですよ」。

 トラックの後部車輪が少しのぞく。けれど、積み荷以外はほぼ見えない。巨大な丸っこい怪物が道路を移動しているようにも見えた。まるで「ふわふわ怪獣ヨウモーンが北上中?!」といった感じ。

 この”羊毛テンコ盛り”に遭遇したのは、ムルンの町に入る直前だった。その少し前には、道路を横断する羊の群れには会ったばかり!けれど,”羊毛の群れ”にはこれまで一度も会わなかった。

 ところで,下の写真はムルンの製茶会社である。実はこの日ここに宿泊させてもらったのだ。大きな町だし、ホテルは幾つかあるようだった。でも,さすがにナーダムの時期で、ホテルに飛び込みで4部屋は取れなかった。それで急きょ,B氏の親戚が経営するこの製茶会社にお願いし、宿泊させてもらった。ほんとうに助かった。

 やがて隊長格のBa氏一行もこの臨時ホテルに到着し、合流した。これでメンバー全員がそろう。クルマは4台、総員14名となった。

この晩,参院選結果が気になり、スマホで自宅に問い合せをした。日本と連絡がとれるのもここまでだった。時々心配、今後は不通。 (K.M)

(540) モンゴル日記(255)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて 3 】

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 写真上は前号で述べた広いガソリンスタンドの一角。遠出する人々が待ち合せをしたり、荷物の点検などをする。たいてい家族連れで、その作業を終えると次から次へと旅立って行った。どうも”民族の大移動”みたいな様相なのだ。

 写真下は、途中で目撃したオートバイの4人乗りだ(写真右端。左は2人乗り)!!これまで3人乗りは見たことがあるが、これは初めてだった。あわてたので、被写体が右端にいってしまった。ご覧のとおり運転するのは大人だが、前に1人後ろに2人,乗っけているのは子供のようだった。

 ところで,この4人乗りの目撃場所はウランバートルを出発して、最初の休憩場所だった。実はここでもう一組のメンバーT氏一家と合流する予定だったのだ。そうした情報はいちいち教えてくれない。筆者も多少は知っておきたいのだが・・・。だけど,そう質問はできない。

 なぜなら,5年前に初めて遠出したとき、親友B氏からピシャッと言われた。走行中にいろいろ尋ねていたせいか、彼は少し睨むように宣告した。「シャチョー,目的地まであとどれくらいかとか,あと何キロかとか,いちいち聞かないで。黙って乗っててください」と。

 ふだんは温厚な彼が、その時はちょっと怖い顔に見えた。それ以来,モンゴルで旅に出ると、こちらからの質問は控えることにしている。

運転中のときは 日々無口、日々安全。 (K.M)

 

(539) モンゴル日記(254)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて 2 】

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 写真はウランバートルの敷地の広いガソリンスタンド。上の写真で、価格表示灯の左側にある数字はオクタン価らしい。その右側に価格が書いてある。日本にはない表示法だ。そのオクタン価の数字を係に告げ、給油してもらうという仕組みらしい。

 ここで友人J氏が愛車レクサスに給油した。彼とはこれからズーッと一緒だ。時刻は朝の6時半。まだうす暗かったが、給油機の前には何台か乗用車などが並んでいた。ナーダム(日本のお盆のような夏休み)で、遠出する人たちが早朝から動き出していたようだ。

 参考までに今回の旅のメンバーと車種を記す。まず筆者が乗せてもらったXトレイル(ニッサン)。親友B氏のマイカーで彼が運転。そして上記のJ氏一家が乗るレクサス(トヨタ)。また後で合流するT氏一家はプラド(トヨタ)、Ba氏一家はランドクルーザー(トヨタ)。ぜんぶ日本車で、オフロードタイプの車だった。(B氏には失礼だが、Xトレイルはその性能がちょっと小さかったかも?!。)

 しかし,これらのクルマでなければ目的地までの1,100kmを走破できなかっただろう。そのうちの後半320kmは無舗装で、凸凹あり,ぬかるみあり,小川あり,岩が露出した山道ありだった。しまいには日が変わってしまい、そんな悪路を夜中に走行した!!

ハンドルを握ることはなかったが、緊張の連続!! でも日々安全、日々感謝。 (K.M)

 

(523) モンゴル日記(238)

【 エグ川にて~34  (終わり) 】

 

 これがなぜエグ川と関係があるのか?よい質問ですね。

 実はこのレストランに行ったのは、今回のツアーのお礼を兼ねた打ち上げのためだった。つまり,筆者たちに5日間も付き合ってくれたモンゴルの4人を招いた夕食会だった。もちろん釣りの指導をしてくれたBa先生も一緒だった。ただし日本側は筆者だけだったが。

 たまたま,その会場がここだったのだ。その手配は親友B氏に頼んでおいた。それで彼は筆者の気持ちを察して、ここに決めてくれたのだろう。だいぶ日本食を口にしていないから、ここなら良いだろう、と。その心遣いがありがたかった。

 そこのメニューリストが左・右の写真だ。そのメニューひとつひとつが、なかなか面白い。表示のままに記すと、「サーモンまぐろ手巻きロール」,「渋谷ロール」,「爆弾ロール」,「かにかままき」,「土俵ロール」等々。さらには「キャタピラーロール」,「アラスカロール」,「ハリウッドロール」といったものまである。写真右は「ライオンキングロール」という巻きずしである。どんな味やろ?!

 その名前も日本語,英語,モンゴル語で記されていて一番下は値段である。とすると、日本のお客さんがメインターゲットなのだろうか。けれど,日本人らしき人はまったく来なかったが。

「ライオンキングロール」で、値段は日本円で約1,500円だった。日々好日、日々感謝。 (K.M)

(520) モンゴル日記(235)

【 エグ川にて~31 】

 

 ウーン,しみるー!・・・「山崎」がこんなにうまいウイスキーだとは思わなかった。

 ウランバートルに戻る前日、遅い昼食でのことだった。日本から持って来たそれを、全員そろっていたこともあり、栓を開けた。それは新潟から参加したI君が差し入れてくれた逸品だったらしい。

 ひと通り全員が味わった。そしてモンゴル勢は全員、口をそろえて(舌をそろえて?!)その味を褒めた。とりわけT氏はポーズを作ってくれと頼んだわけではないのだが、写真左のような表情で絶賛した。まァ結局,彼がいちばん飲んだようだが。

 写真右のように、T氏に注がれて味わっているのは筆者だ。少し微妙な表情を示しているが、上等なウイスキーがこんなにも美味いとは思わなかった、と思う直前の顔だ。若い頃はともかく、最近はウイスキーなど口にしたことがない。好んで飲む気が起きないからだ。

 ただ今回もそうだが、酒のうまさはTPOが深く関係してくるという思いがある。どんな時に,どこで,誰と,どんな状況で飲んだか・・・これが大いに関係してくると思う。これは経験から来る持論に近い。たとえば東京の飲み屋で、今は亡き親友K君と梅雨どきに飲んだ、あのぬる燗の「寒梅」は一生忘れられない。そのシーンがおぼろげながら蘇ってさえくる。海馬と舌と視覚が覚えているのだと思う。

「何も足さない、何も引かない」 日々好酒、日々感謝。 (K.M)

(518) モンゴル日記(233)

【 エグ川にて~29 】

 

 釣り上げた時にその場にいたかった、などと嘆いてもしょうがない。これまでのタイメンの話は一応 前号までで終える。

 さてこの号の話題は、後半のテントサイトでの食事のことである。帰る日が近くなってくると、野菜も果物もしだいに不足してくる。あるいは無くなってきた。だから 食事は肉とスパゲティ、あるいは誰かが日本から持参した麺類が主体となった。

 貴重だったリンゴも、前々日に尽きた。筆者が持ってきたバナナなんか、ツアー初日に皆で分けて食べてしまっている。少しは残しておくべきだったと悔いた。またモンゴル産野菜の根菜3品つまりニンジン,タマネギ,ジャガイモもほとんど残っていないようだった。

 だから、しだいに毎食毎食が野菜少々,やがて無しとなり、肉主体になってきた。一度「やっぱり魚も食べたいよなァ」と呟いた。と、その夕方にモンゴルの某氏がレノックを引っ下げてきた。「これ料理しようや。リリースしようと思ったけど、もう弱っていて放しても死んじゃうだろうから」。なかなか正しい言い訳だと感心しながら、その夜は煮魚となった。

 さて 写真は帰る1日前の夕食である。写真左のように基本的には塩・コショウだけで味付けする。写真右はでき上がった一人前だ。この頃はもう野菜がほとんどなくなっていた。

この後,野菜なしの食事が続いた。でも無理してでも唱えよう  日々好食、日々感謝。 (K.M)

(512) モンゴル日記(227)

【 エグ川にて~23 】

 

 引きつづき釣り師Kt君のことである。彼がグレーリングという珍しい魚を釣ったのだ。左・右ともその時の写真である。

 このエグ川にはレノック,タイメン,グレーリングという3種類の魚が生息している。これは以前,述べた。その中ではレノックが最もよく釣れる。筆者もT氏も、釣り上げたのは全てレノック。またタイメンは釣るのが難しいものの、それなりの仕掛けをすれば、場合によっては釣れる。けれど、グレーリングはめったに掛からないらしい。

 さて 彼は相変わらず釣果を上げていた。が、やはりレノックばかり。ところが 偶然グレーリングが掛かったのだ。そのとき彼は当りにすばやく反応し、糸を引き寄せた。「グレーリングかも知れませんね!」。彼は写真左のように、慎重に獲物を寄せた。それは予想どおりグレーリングだった。「おおーっ,だけど小さいね」と、筆者は何気なく口走ってしまった。

 「大きさはともかく、これは色が出ていないですね」。彼によれば、このグレーリングは体に赤やピンクの色が表れ、背びれも立派だという。でも このグレーリングはそうではなかった。時期などが関係するのだろうか。

 「レノックより華奢だから、すぐ逃がしましょう」と、彼は筆者が右の写真1枚しか撮っていないのに川に放流した。

彼はこの日の晩 下流に出かけ、とうとう夜中にタイメンを釣り上げた! 日々好日、日々感謝。 (K.M)

(511) モンゴル日記(226)

【 エグ川にて~22 】

 

 この2枚の写真も,次の号の写真も、Kt君のフライ・フィッシングのようすである。写真左はタフト川との合流点付近で、川幅のひろーい場所だ。これくらいならばモンゴルでは大河かも知れない。

 釣りをせずとも、この辺の浅瀬で足を水につけているだけでも気持ちがいい。ゆるやかな川風が吹いて来るし、周囲の眺めもよい。前号のように足もとを幼魚も通って行く。と,上流では夜釣りに備えてか、Kt君が練習がてら?!、しばし美技を披露していた。だいたいフライ・フィッシングをこれまで知らず、恥ずかしながら今回初めて実演を見た。

 巧みな竿づかいも見せながら、釣り糸を空中で弧を描くようにして、フライを目的の場所に落とす。すると,ほどなく魚が食いつき、写真右のような釣果となる。この釣った魚はレノックだが、筆者が撮影をするとすぐ川に戻す。投げる,釣り上げる,針を外す,逃がす。この繰り返しだった。大物はなかったが、とにかく彼はよく釣った。しかし、全部このようにレノックだった。

 実は、この妙技を見る前に筆者はT氏などの勧めもあって、この後半の釣り場で1時間ほど竿を握った。しかし、結局は一匹も喰いつかなかった。それで気分転換も兼ね、川べりを散歩し出した。そこで上流にいた彼に出会ったのた。

彼に刺激を受けて再び釣り糸を垂らしてみたが、結局 釣果は0だった。 でも 日々好日、日々感謝。 (K.M)