2枚の写真とも「ジュリーソベル」という品種のチューリップである。左・右どちらも同一品種なのだ。
写真左のクリーム色の方が咲きはじめである。その花色がしだいに白く変わってくる。その後 開花の後半に至ると、花弁の先が線状に濃い紫色を、花弁本体が面状に薄く紫色を呈してくる。日が進むと、その紫色が広がり濃くなる。最初は清楚で可愛らしい印象を受けるが、後半になると妖艶さすら感じる。
この「ジュリーソベル」、トライアンフ系の新しい品種である。その花の初期と後半の両方を最初に見た時には、ええーっ!と思った。すぐには同じ品種だとは理解できなかった。
これは先回(175)号で書いた花色の変化の極端な一例である。正直言って、説明が無ければ分かりづらい。このように開花中の花色の変化が顕著なタイプを、園芸業界では“移り咲き”と言ったりしている。また、“カメレオン咲き”と称する場合もある。
新潟県の園芸研究センターでも、近年こうしたタイプのチューリップを作り出している。「桜小雪」という品種である。最初は白色で、後半になってくると花弁の縁がピンクに染まってくるのである。(この「桜小雪」については、当ブログ(41)号でも書紹介している。)
ところで サツキは典型的だが、一本の木から赤・白・絞りの花々が咲くのを「空間的な咲き分け」とするなら、こうした“移り咲き”というのは「時間的な咲き分け」とも言うべきなのではないか。全くの私見だが。
チューリップは変身の面白さも見せてくれて 日々好日、日々感謝。 (E.O)

