(182) 矮性シライトソウ

シライトソウ

 写真はシライトソウの一種である。普通種よりはかなり小形なのだ。四国産の矮性種だという。

 これはS園さんを訪ねた際に、偶然発見した。温室の奥の棚上に、小さな花穂が数本立ち上がっていたのだ。何だろう・・・そばに近づいて行き、目を凝らした。か細いけれども魅力的な草本のポット植えが数鉢あった。筆者では判定ができなかった。園主から説明を聞いて、なるほどと頷いた。

 普通のシライトソウなら丈が30,40cmには達するだろう。また、花の付いた花茎の長さも20cm前後はあるだろう。しかし こちらはせいぜい花茎が10cm程度である。それに花も小さく、花が付いている部分もせいぜい5cmくらいしかない。とは言え観察するうちに、魅せられてしまった。薄緑の花茎に、品の良い端整な純白の花を並べている。

 その上、この種は特徴的な花弁の構造を持っている。写真をよく見ると、お分かりになるかも知れないが、花弁は4枚づつ段違い状に左右に伸びている。が、それらの花弁の付け根には白くちょこんとした塊が見える。資料によれば、実はこれが退化した2枚の花弁なのだそうだ。分類上はユリ科植物なので、花弁は6枚あるのが基本だという。もともとは6弁だったのだろうが、そのうち2つが短小化,退化してしまったらしい。

 ところで名前の由来だが、シライトソウはつまり白糸草である。この白い細長い花弁を白糸に見立てて付けられたという。名前から受けるイメージも悪くない。

小さい花でもちょっとした感動は与えてくれて 日々好日、日々感謝。 (E.O)