(194) デルフィニウム物語②

デルフィニュウム写真・画像-2

 デルフィニウムは三十数年前から知っていた。それはタキイの園芸専門学校に通っていた時に覚えた、数少ない花の一つだからだ。当時すでに花卉科で育種していたように記憶している。

 この一鉢も苗から育てたデルフィニウムである。前回紹介したものと同様で、タキイのF1オーロラシリーズの“ディープパープル”という品種である。こちらの花色は、引き込まれるような妖しい濃い紫だった。

 ただ こうした高性のデルフィニウムは花穂が長く、花が多く付いて頭が重くなる。だから 少し風が吹くと、鉢植えなので倒れた。それを何回起こしてやったことか。美しいものは倒れやすい?

 ところで デルフィニウムの品種改良が、欧米を中心に長い歴史を持っていることは前回述べた。もともとの分布域はヨーロッパ,西アジア,北アメリカ,アフリカであり、200余りの原種が知られている。そして それらを基礎にして、どんどん園芸化が図られた。とくに第二次大戦後は大いに改良が進んだという。その結果、現在まで生み出された園芸品種は4,000を超えているのだそうだ。

 なお近縁のラークスパー(Consolida)とは、花の構造が少し違う。けれど大雑把に言えば、一年草のデルフィニウムと言ってもいいのだろう。現在の和名ではラークスパーがヒエンソウ(飛燕草)、デルフィニウムがオオヒエンソウ(大飛燕草)である。

 さて、うちの事務所前に飾った二鉢のデルフィニウムは、役目を終えて2週間ほど前に片付けられた。

青い花 求めて 育種に精を出し 。日々好日、日々感謝。 (E.O)