【 チューリップ栽培④ 】
10,000個の球根をオランダからモンゴルに輸入して、それを温室で育てる。そして 商品になったチューリップを販売する。初めての事業としては、栽培段階までは60点くらいの出来だったろうか。
輸入時のトラブル、栽培段階でのさまざまな障害や問題の発生。しかし、商品として仕上がった割合は90%くらいには達しただろう。
そして 販売にまでこぎ着けた。現金を稼ぎ出す源である。ところが、これがハードルだった。いま考えれば、当たり前のことだ。日本で受けるモノが、こちらで受け入れられるとは限らない。
チューリップの販売にあたっては、開きはじめたものを順番に店頭に並べた。モンゴルのお客さんは買ってくれるだろうか?それが外れる場合もあり、今回はその大外れがひとつあった。
写真左、パーロット咲きというタイプがそれだった。全く売れなかった。このタイプは、花弁がきれいに重なるチューリップらしい花ではない。花弁の先が縮んだり裂け目ができ、他のチューリップのように端正に咲かない。いわゆる変わり咲きだ。しまいに農場の人たちに、欲しかったら自分で切って持ち帰ってもよいと伝えたが、誰一人そうしなかった。
写真右は、それによるストレスなどが溜まった時期の産物である。ロング缶のビールが一晩に3本以上は空になった。
ジンセイはパーロット咲きのような時もある?! 日々好日、日々感謝。 (K.M)