(373) モンゴル日記(88)

モンゴル日記

【広場の冬】

 写真はスフバートル広場に出現した臨時のスケート場である。2009年以来 この国に通っているが、初めて目にした。おそらく最近 設けられたものだろう。眺めていたら、滑っているのはさすがに若者が多かった。

 背後に見える堂々たる建築物は政府宮殿だ。その中央には巨大なチンギスハーン座像がある。さて この広場、もう何度か紹介しているが、ウランバートルの中心部にあり、冬以外は多くの人々で賑わう。一般の観光客はもちろんのこと、いろんな人々が訪れる。

 たとえば、現在は中国領になっている内蒙古自治区に住むモンゴル民族の人々だ。何度か出くわしているが、彼らはだいたいモンゴルの民族衣装に身を飾り、ここにやって来る。いらぬお節介だが、モンゴルを中国から独立させた英雄の名前のついたこの広場を、彼らはどんな気持ちで歩くのだろう。

 また、結婚式の新郎・新婦などもここを訪れる。そして、親族と共にこの宮殿前で記念写真を撮るのだ。こうした光景も2,3回 目撃したことがある。最近これが増えているらしい.

 ところで この広場では時々、スケートのみならず変わったイベントも催される。去年は恐竜展が開かれていた。筆者も親友Bさんと共に見学したが、そこではアメリカから返還されたという巨大な恐竜の化石が展示されていた。

チンギスハーンが見ている前では、滑るより駆ける方が似合う? 日々好日、日々感謝。 (K.M)