(452) モンゴル日記(167)

【 温室内の氷結 】

 

 2枚の写真は、温室内で外気と接する場所にできた氷結だ。写真左は、出入り口のある西北角の鉄柱にできたものである。足もとの方が氷柱のように凍りついている。ちょっとやそっとでは壊れない。鍾乳洞のなかにできる石筍にも似ている。ただ、何の水が原因でこうしたモノが形成されたのか?それはよく分からない。しかしながら、作業には支障がないから放っておいた。けれど、1日,2日は融けなかった。

 また右の写真は、温室の入口に取りつけられた引き戸の、下の方である。吊り下げ式なのだが、開け閉めを頻繁にしないと、すぐ下の方が凍ってしまい、開かなくなる。そうなると、ハンマーか何かで氷を砕かなければならない。写真では氷のかけらが見えるが、砕いた直後の様子である。まァ、こんなことは新潟の温室では体験しない。

 このころ、植物の置いてある温室の中央部は、日中ならプラス10℃はらくに超える。しかし、隅々とくに出入り口のあたりは、気温が下がったままである。冷たい外気が常に入ってくるからだ。それで写真のように凍ってしまう。

 この気温の落差が人間にとって、それ以上に、動けない植物にとって大変だろう。しかし、彼らは健気にもそれに耐えながら営みを続ける。実際、この入口に近い方の植物は開花がいつも遅くなるが、ちゃんと咲いてくれる。

ある面、植物は人間より律義で強いと実感する。日々好日、日々感謝。 (K.M)