(603) モンゴル日記(318)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて66 】

北モンゴル最奥部を訪ねて66

北モンゴル最奥部を訪ねて66

 上の写真はアカツクシガモの一家である。彼らについて以前 紹介したが、羽がうすい茶色で美しく,愛らしい。このシシケッド川を生活の場にしていたようだ。子供が9羽,親が2羽で計11羽なのだ。

 このカモの親子はいろんな姿を披露してくれた。こうした遊泳の場面はほほえましいが、時には不安にさせる場面も目撃した。毎日,気にかけていると、しだいに彼らに対して情が湧いてきた。

 たとえば対岸の水生植物帯(ガマに近い種だろうか)に逃げ込み、姿を隠している様子。あるいはこちら側の数十メートル上流で、親鳥が子供たちにまるで水泳を教えているかのような場面・・・。だから,このカモたちが姿を見せなくなったり、その数が欠けていると、筆者は少し心配になった。

 ところで,下の写真である。この二番目のツーリストキャンプから、東北方面を望んだ景観だ。右手には(597)号で紹介した断崖(城砦?)も見える。こちらから眺めた岩の面は直立しているのがはっきりと分かる。

 また手前に見えるこの木の柵は、てっきり家畜たちの進入を防ぐためと思っていた。しかしそうではなかった。放牧された馬でも牛でも、この柵など全然気にしない。彼らはコテジの窓の下までやって来た。だから実際は、まぁオブジェみたいなものだった。

 ここで植物にだけ関心を向けているなんて出来なかった。日々鳥類、日々家畜。 (K.M)