(604) モンゴル日記(319)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて67 】

北モンゴル最奥部を訪ねて67

北モンゴル最奥部を訪ねて67

 上・下とも野鳥の写真だ。別に酉年だからと,気を利かしたわけではない。前号でも紹介したアカツクシガモを筆頭に、この辺りでは色々な野鳥を見かけたからだ。

 まず上はシシケッド川を下るトビ。鳥博士K氏によれば、目のまわりの感じが日本種と少し違うらしいが、トビに間違いはないだろうという。日本でも,モンゴルでも大空を旋回する姿はときどき見かける。いや,それが普通だと思う。このトビという鳥、孤高で群れず,寡黙でカッコいいと長年 思ってきた。けれど中学生の頃、この鳥が3羽のカラスに撃退される光景を目撃して以来,興ざめした。でもその姿を見かけると,やはり今でも注目してしまう。

 ところで,このように水面近くを飛ぶトビというのは珍しいのかもしれない。旋回などはせず、そのまま下流にスーッと行った。川面近くを飛んでいると、獲物が得やすいことを学習したのだろうか。ちょっと感激。

 さて,下の2羽である。同じくK氏によれば、コクマルカラスだろう,とのこと。彼らはユーラシア大陸に広く住んでいるという。右の鳥なぞは嘴に虫らしき獲物をくわえていた。はじめのうち,筆者は視力の悪いことや野鳥の知識が乏しいこともあり、てっきりカササギか,その仲間かな、と思っていた。K氏から的確な判定を頂いた。

 まァ当たらずとも遠からず、カササギもカラス科だった。日々牛馬、日々鳥々。 (K.M)